突然だが、皆さんはドン・キホーテで食品を買ったことがあるだろうか? お菓子とかじゃなくて肉とか野菜とかを。私(中澤)は買ったことがなかったのだが、スーパーが少ない渋谷で数カ月生活して行き着いたのはMEGAドンキの地下の食品売り場だった。豚バラ肉などの肉類が一番安いのである。
実は、生鮮食材から加工食品まで色んな食品が売っているドンキ。普通なところが利用しやすい。こういうのでいいんだよ、こういうので。そう思いながらフラついていたところ、何気なく並んでいたサンドイッチに目が釘付けになった。ホゲエエエエエ! なんじゃこりゃあッ!!
・異常
思わず買ってしまった。3種類展開されていたサンドイッチは、ハムカツ、タマゴサンド、チーズサンドと普通の具。コンビニでも見慣れた顔ぶれだ。にもかかわらず、全く見知った安心感がないのは……
爆盛りすぎるのである。盛りすぎの具はもはやパンで挟み切れていない。「異常事態! 異常事態ィィィイイイ!!」というパンの声が聞こえてきそうなほどにパンからあふれ出している。パッケージによると、卵サンドは半熟ゆで卵まるごと2.5個サンドされているし……
ハムカツサンドはタルタルソースが盛られすぎてハムカツが脇役になってるし……
チーズサンドはパンまでチーズに浸されている。
・食べてみた
個人的にはハムカツから主役の座を奪っているタルタルソースサンドに笑った。まずは、これから食べてみたところ、ピクルスやタマネギなどの具が大きめでシャクシャクしていてまさにパッケージに書かれている「食べるタルタルソース」という感じ。
思ったよりは爽やかな味だったが、とは言え、タルタルがこれだけ入ってるんだから食べごたえはある。ちなみに、カロリー的にもこれが1位の580kcal。ハムカツサンドのカロリーじゃねえ。
タマゴサンドの特徴はやはり2.5個の卵量だろう。ひと口目から口を支配する卵の風味もさることながら半熟なのでまろやか。また、食べていて気付いたのだが、中にタマゴサラダまで入っている。まさしく卵尽くしのその味は、タマゴサンド好きにはたまらないはず。
・真理
いずれも今時珍しい限界突破の極振りサンドである。だが、個人的には最も刺さったのはチーズサンドだった。パンまでチーズに浸されていることは前述の通りだが、具には4種のチーズが入っている。ゆえに……
トースターで3分ほど焼いたらヤバイことになった。
パリッとしたパンから中のチーズがトロけ出してくる! そのなめらかさと豊潤さのチーズの海に召されそうだ。もはやカロリーなんてどうでもいい。
がんじがらめの現代社会。ドンキのサンドイッチはその1つの鎖を外してくれる存在と言えるだろう。考えることをやめる──。それは現代社会を生き抜く1つの真理なのかもしれない。
・ドンキらしさ
なお、価格は「半熟ゆで卵まるごと2.5個サンド」が税込398円、「食べるタルタルソースサンド」が税込398円、「チーズ好きに捧げるご褒美サンド」が税込498円となっている。
ドンキの弁当・お惣菜ブランド「偏愛めし」の商品であるこのサンドイッチ。偏愛めしの合言葉は「みんなの75点より、誰かの120点」で、その合言葉に違わぬ極振り商品だ。
何かを得ようとするなら、他を捨てる。以前、キャッチコピーにも感じたことだが、本商品にもそんなドンキらしさが強く感じられたのであった。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.