遡ること8月末日。私(耕平)は、人生で初めて愛媛県に旅行する予定だった。しかし、台風10号が直撃したことで飛行機が欠航したことで断念。

一方、関東地方は悪天候ながらも警報や注意報などは無い。そして、私の旅行熱は冷めやらなかった。

じゃあ、近場を満喫してやろうじゃねぇか! ということで、何も考えず東京駅に向かい、出発時間が近かった茨城県行きの高速バスに乗り込む。

その途中の休憩地点「友部サービスエリア」で見つけた、2つのご当地スナック。思わず手に取り再現性を検証した結果、残酷なまでの優劣がつく結果となってしまった……。

・いざ、東京駅へ

有休まで取って、日程を組んでいた愛媛旅行。それが前日の夜に実現不可能と分かった瞬間、ポッカリ胸に穴が開いた気分になってしまった。

「さて、どうしたものか……」と考えながら、とりあえず外に出る。で、気がついたら、東京駅にある高速バス乗り場に足を運んでいた。


到着したのは17:00。どこに行くかも全く決めていないし、1番近い出発便に乗ってみようと掲示板を見てみる。


すると、17:50発に茨城県の「常陸多賀駅行き」のバスを発見。常陸多賀には、私のいとこが住んでいて5年くらい行ってなかったので、サプライズでお邪魔しようと乗車券を購入。


時間になり、バスに乗り込む。


ここから常陸多賀駅まで、1時間半程度で到着するらしい。実は高速バスを使ったプチ旅行は初めて。


移動するにあたり、コンビニでハイボールとつまみを購入。電車と違い、バスならちょっとした居酒屋気分も味わえたりする。これが最高だ。


・友部SAで見つけたご当地スナック

出発して約1時間。バスは休憩のため「友部サービスエリア」に入る。


時間はすでに19:00を回っていて、飲食店はほとんど閉まっていたが、お土産店は稼働している。そういえば茨城生まれなのに、ご当地っぽいものは何年も食べてないな……と考えながら見渡していたところ、面白いスナック菓子を見つける。


1つ目は……

『納豆チップル(210円)』


もう1つは……

『常陸牛ポテトスティック(600円)』


納豆といえば水戸市。そして茨城県が誇るA5ランクの黒毛和牛ブランド「常陸牛」。まさに手軽なご当地もの……ということで、レジに行き速攻で購入。


休憩は15分程度だったが、思わぬ買い物ができて意気揚々とバスに乗り込んだ。


・本物と食べ比べてみた

数日後、帰宅してGETしたご当地スナックを食べてみることにしたが、せっかくなのでどれくらい再現性があるのか? を検証してみようと考えた。


ということで私が向かったのは、銀座にあるアンテナショップ「IBARAKI sense (イバラキセンス)」


食べ比べ用の食材だが、納豆はまだしも常陸牛は地元のスーパーで発見できず、なおかつ高価な黒毛和牛なので、ちょうど良いものを探しに来たというわけだ。


そこで選んだのは、納豆チップルと食べ比べするための「水戸納豆(261円)」と……


常陸牛ポテトスティックと食べ比べる「常陸牛ハンバーグ(594円)」の2種類。


食材が揃ったところで、いよいよご当地スナックの再現性検証開始だ!


まずは『納豆チップル』から検証していこう。


こちらは常総市に本社を構える、「リスカ」という会社が製造しているスナック菓子。フリーズドライした、本物の納豆パウダーが使われているとのことだ。


さっそく、口に運んでみる。


その後で、水戸納豆を一口。


うん……たしかに納豆の風味はあるが、予想以上に薄く、再現性としては物足りない印象。

しかし、食べ進めていくうちに不思議な現象が起こる。口の中に残る風味が徐々に本物の納豆に近づいていき、最後には「これ、納豆じゃん!」と感じるほどになった。


次に『常陸牛ポテトスティック』の再現性を検証する。


販売元は長登屋という土産品を中心に取り扱う愛知県の会社で、ステーキ風味の常陸牛パウダーが使われている。内容量も138gで税込600円という、スナック菓子では高価な部類に入るだけに期待が高まる。


フタを開封すると、香ばしい肉の香りが広がった。これ絶対美味いやつだ! と1本かじってみると……


あれっ?


思ったより、味が薄く感じる。なんだろう、コンビニで売っているバーベキュー味系統のポテトチップスと比べても、何か物足りない感が否めない。


その後で、「常陸牛ハンバーグ」を食べてみると……


メチャメチャ、美味いやん。


その後、先ほどのように食べ続けたら徐々に本物に近づくかと思われたが、残念ながらそうはならなかった。ただただ「常陸牛ハンバーグ」の美味しさを実感した次第だ。

──ということで、検証結果は以上だ。今回の食べ比べは、あくまで個人の感想。なので、もし「納豆チップル」と「常陸牛ポテトスティック」を見かけることがあったら、実際に手に取ってみるのもありだろう。

参考リンク:リスカ「納豆チップル」、長登屋
執筆:耕平 
Photo:RocketNews24.