近年不漁が続いていたサンマは今年豊漁で、ここ数年で1番の漁獲量になっているのだとか。スーパーに行ってみると、昨年よりもずいぶん安く売られているのを目にする。

高級食材を扱う「伊勢丹新宿店」でも安いサンマを売っているのかと思ったら、そのような状況でも高級サンマを販売している。獲れ高に関係なく高いものを売っているってことは、それだけ価値があるってことだよね? どれくらい価値があるのかを確かめるために、スーパーで売っているサンマと比べてみることにした

同じように焼いてみたところ……、食べるまでもなく焼いた段階で勝負がついてしまった

・価格差10倍のサンマ

比較するのは次の2尾だ。まずは伊勢丹地下1階の鮮魚コーナーで販売していた、北海道産の生サンマ(加熱処理用)である。1尾で税込2268円


もう一方がスーパーで買ってきた、同じく北海道産の新物の生サンマだ。価格は2尾で税込429円。1尾あたり214円なので、伊勢丹のサンマとの価格差は10倍である。


それぞれトレーから出してみたところ、見た目にそれほど大きな違いはないようだが~……。伊勢丹の方がサイズが大きいことを除けば、色艶はほとんど同じに見える。どっちもキレイだと思うんだよなあ。


ちなみに重量は伊勢丹が1尾136グラム、スーパーが1尾102グラムである。


それぞれ塩を振ってオーブンで焼いてみよう。


奥の方が火力が強いようなので、途中で前後を入れ替えて、様子を見ながら260~300度で約15分加熱した。


そろそろ良いかな? 取り出して、焼き上がりを確かめてみよう。


ご覧ください、上が伊勢丹、下がスーパー。違いは歴然である。


伊勢丹サンマは、焼く前とそれほど変わらず身はまっすぐのまま。余分な脂が抜けて、より真っすぐになったようにも見える。

スーパーの方は、元々身が細かったようで、水分が抜けて反りが出ている。2尾のサンマを焼いてみたら、身のつき方の違いがハッキリした。伊勢丹の方は、ほどよく太っていたのに対して、スーパーの方は痩せている。この違いが価格にあらわれていたんだなあ。


で、実際に食べてみると、スーパーは脂が乗っていないので身が硬い。塩焼きにして食べるよりも、身をほぐして混ぜご飯にした方がよかったんだろうなあ。


伊勢丹は脂が乗ってて身が柔らかい。ホックリとしていてご飯のおかずに最高! 酒のツマミにも良さそうである。


ということで、価格の違いは身のつき方の違い。脂の乗りが違ったわけだな。とにかくサンマは今が旬。食べられるうちに美味しいところを頂いてちょうだい!


執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24