このところイオン系列が冷凍食品に力を入れている気がする。あくまで個人的な体感なのだが、これまでと違うタイプの商品を投入しているように見えるのだ。
1個753円の「高額冷凍パスタ」しかり。価格も決して安くなく、高級路線に少しばかり舵を切っている雰囲気……!
・トップバリュの冷凍牛丼
そう思ったからには日々のパトロールを欠かせないのだが、先日ちょっと気になるトップバリュ商品が入荷されていた。それが記事のタイトルにもある……
牛丼の具である!
今じゃ冷凍食品でおなじみの存在だが、注目すべきはその価格でなんと1058円。180gの3袋入りだから1袋あたり352円になる計算だ。これって意外と高級路線なのか……?
そのあたりも気になったため、同じ店で売られていた吉野家のものも購入。こちらは559円で2袋入りだったから1袋あたり279円。吉野家が高く感じてしまうが、実際はミニサイズの80gだったので結果的にトップバリュの方が安かった。
細かい計算をするとトップバリュは1gあたり1.95円、一方の吉野家は3.48円。購入時こそ1000円オーバーの価格にビビったが、実はお得な商品なのかもしれない。
・違う中身
さて、何はともあれ中身を確認してみよう。作り方はトップバリュがレンジ専用、吉野家はレンジと湯せんに対応していた。
とりあえず両方ともレンチンでササッと作ってみたところ、出来上がりの見た目から全然違った。こういうのも……
もとからサイズに違いがあるものの、圧倒的に違ったのは「つゆ」の存在感! そう、トップバリュはもうビッタンビッタンに振り切っていたのだ!!
肉をめくってご飯を確認してみるとこの通り。商品名に「つゆが多め」とは書かれていたが、気持ちいいくらい遠慮ゼロの “だくだく” ぶりであった。コレ系の牛丼が好きな人なら歓喜しかないだろう。
・味に違いはあるのか?
では、味の方はどうだ。まずは吉野家から食べてみると、今さら説明するまでもなく通常運転の吉野家である。つゆの量、ホロッと柔らかい牛肉、そして米との相性とどれをとっても高いレベルで推移している。
「これが牛丼だ」。そう言わんばかりの風格。これに関して多くを語る必要はあるまい。
・トップバリュの牛丼
対してトップバリュ。消費者からすると180gの大盛り仕様は嬉しいものがある。
肉とタマネギはどちらも柔らかい上にドッサリ。味の方はそうだなぁ。正直に本音を言うと……
トップバリュの方が吉野家よりもほんの少し甘い味付けかなってくらいで、ぶっちゃけ大きな差はないように感じた。
肉の産地はトップバリュが米国、吉野家は米国またはカナダまたは豪州(5%未満)と似たようなもので、同じ牛丼という料理だから当たり前か。
そうなってくると分かれ道は先にも書いた「つゆ」。ベタベタに浸食されていない白米も味わいたいって人だと、トップバリュはちょっとハードすぎる牛丼になると思われる。
逆に、つゆだく牛丼が好きな人は一度食べてみるといいだろう。冷凍庫に入れておけば、いつ何時でもウマいつゆだく牛丼が吉野家より安く食べられるのだから。
てなワケで似ているようで実は違った今回の牛丼食べ比べ。同じジャンルだとしても、選択肢は思っているより多いものなのかもしれない。
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
▼トップバリュの詳細
▼レンチン専用
▼こちらは吉野家