突然だが、皆さんにとって “ふりかけ” といえば、どの商品だろうか?

最近は「チーズふりかけ」だの「ステーキふりかけ」だのチャラチャラとした……おっと口が滑った。斬新なふりかけが多数登場しているが、広島出身の筆者(高木)としては、三島食品『ゆかり』を推していきたい所存。

──しかし、ご存じだろうか。三島食品は硬派な企業に見えて、時にあまりに斬新で挑戦的な新商品を発売することを。

2024年よりひっそりと仲間入りしていた『しげき』もそのひとつ。開発者の顔が見てみたいレベルに超過激派なのだ。

・刺激的な『しげき』

筆者が『しげき』と出会ったのは、ダイソーのふりかけコーナー。バイヤーのオススメとして お値段108円(税込)で並んでいた。

三島食品が出すゆかりの姉妹・兄弟品は、どれも人の名前に近いという共通点を持つ。

しげきは漢字で書くと「茂樹」「重喜」ってところだろうか。イマドキにしては渋めで硬派な、まさにゆかりの弟分って感じの素敵な名前である。


パッケージを見ているうちに気になったことがある。それがコチラ。

「小さなお子様や、辛みが苦手な方の喫食には十分ご注意ください」と書かれているのだ。

激辛ラーメンやカレーによく書かれている文言だが、ふりかけとはミスマッチじゃないだろうか。なぁ、しげき。ゆかりの弟分のしげきが、そんなに辛いワケが……辛いワケが…………


あ、あったわぁ~~~~っ!!!!

どうやらしげきは、「茂樹」でも「重喜」でもなく「刺激」くんだった模様。3種の青菜(大根葉、京菜、わさび葉)をわさび味に仕上げた、刺激的な大人向けのふりかけだったのであった。



・容赦なさ過ぎるしげき

皿に出してみたしげきは、パラパラと乾燥した野菜って感じ。

派手さはないが、身体にはよさそう。パッと見では同じくゆかりの兄弟品「ひろし」に似ているかな。


ご飯にかけて食べる前に、まずは味見からいってみよう。手のひらに小さじ半分ぐらいを出して、


一気にパクッ!

「っあぁ! フヒィィィ~~~~~ッ!!!!」


しっかりめの塩味、青菜の旨み、そしてそれらをアッサリと追い越して鼻にダイレクトアタックをかけてくる辛み!!!!

っくぅ~~~! 鼻がツンとして涙が出てきたし、マジで容赦ない刺激的すぎる!!


どれぐらい辛かったかというと、食べた10秒後にはクシャミが出てしまったほど。

何度も食べて慣れれば泣かずに済むのだが、初めて食べたら度肝を抜かれること間違いナシ。

その味はまさに「刺激」。しげきとは、名が体を表しまくったストレートな商品だったのである。いやいや、挑戦し過ぎだろ。開発者の顔が見てみたいわ!



・ご飯にかけてみた

こんなに辛いものをアツアツのご飯にかけるのは正直怖い。絶対むせるに決まってる。……でも、人間にはやらなきゃいけない時もあるのだ。

ドンッ!

案の定、口に入れた瞬間に「っふあぁ! 鼻が痛い!!」と涙目に。だって考えてみてほしい。単品で食べるだけでクシャミが出た刺激が、湯気とともに強制的に体内へと入ってくるのだ。

おそらく「食べる催涙ガス」として名高いセイコーマートの『山わさび 塩ラーメン』といい勝負ができるだろう。


ただ……かばうワケではないのだが、さすが三島食品。

鼻は痛いがちゃんと青菜ご飯としての美味しさはあるのだ。たぶんお弁当の(冷えた)オニギリとして入っていたら、結構パンチが効いていて美味しいと思う。湯気との相性が過激なだけで。



・薬味としてもオススメです

ちなみに公式では薬味としての使用もオススメなようで、パッケージ裏には「鰻×しげき」の写真も掲載されていた。


「それならば」と思いついて取り出したのは、カップ焼きそば!


お湯を入れて3分。少しソースを少なめに入れた焼きそばに、しげきをたっぷり振りかければ……

おぉっ、コレは旨いぞ!!

相変わらず鼻には厳しいが、ソースの濃い味にワサビの刺激がよいアクセントとなり、サッパリとしながらも食べごたえのある味に変化。3種の青菜の風味のおかげで、なんだか みやびな趣まで出ちゃってるような気もする。


うぅ~ん。しげき、なかなかやるな。

強烈な存在感を持っているので、薬味として超優秀。ソースやマヨネーズに混ぜたり、肉や魚の味付けに使ったりするのもアリだろう。

ふりかけの域に収まらない三島食品のニューフェイス、皆さんならどう使うだろうか? 是非アレンジして食卓を刺激的に彩ってみてほしい!!

参考リンク:三島食品 しげき
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.