
日本が誇るスパイスである七味。和風の味に刺激が欲しい時、とりあえず七味をかけるという人は多いだろう。そのピリッとした味は日本食ブームと共に海外でも認知が広まっているそうな。
もはや、押しも押されもせぬポジションである七味だが、水面下でそんな七味を超える調味料が生まれていた。その名も「百味」。繰り返す! 百・味!! 100て……! 超えすぎィィィイイイ!!!
・こだわりと情熱
私(中澤)が本商品を知ったのはクラウドファンディングサイト『Makuake』でのクラファンだ。まず、「味多すぎだろ(笑)」という点に惹かれたのだが、クラファンのページの説明を読んでみると、こう書かれている。
「それぞれの味が喧嘩しない黄金比を4年間幾度となく試行錯誤を繰り返し、どのジャンルの料理でも合わせることができる魅惑のあらゆるものに合うスパイスへと仕上げました!」
──何に4年費やしとんねん! 味を減らせ!! しかしながら、こだわりと情熱は天晴と言える。その何のためにもならない心意気に感銘を受けた私は思わず支援のボタンを押した。そして先日、ついにブツが届いたわけである。
・完成された味
原材料を見ると、確かにズラーッといっぱい並んでいる。聞き覚えのないスパイスも結構あってどんな味なのかますます謎である。ちなみに、賞味期限は2025年4月16日までなので7カ月くらいだった。
皿に出してみると、雰囲気的には七味なんだけど、色はどちらかと言うとオレンジ。あと、香りが強い。東南アジア系の料理に近いハーブ系の香りがする。そういう意味ではアジア感はあるんだけど、日本とはちょっと違う香りと言えるだろう。
舐めてみると、味的にはしょっぱさを感じた。ただ、塩みたいな単調なしょっぱさではなく、カレーみたいなコクと舌がジンジンするスパイシーさもある。単品で食べた感想としては、料理の味付がこれ1本で完結できそうなくらいの謎の深みと豊かさがあった。
・どん兵衛にかけてみた
まず、試してみたいのは基本である七味的な使い方。例えば、温そばにかけたら、この香りと味はどういう反応を起こすのだろうか? そこでどん兵衛を用意してかけてみたところ……
う~む、温そばはいまいちかもしれない。七味ほどハッとする感じに機能しておらず、あまり変化が感じられないのだ。強いて言うなら後味がスースーするのと、喉元すぎてからニンニクの匂いが来る。
・七味のイコライジング
このことで分かったのが、七味は足りない部分を補うためだけの調味料として先鋭化されているということ。狙っている効果の部分以外はパラメータが全てそぎ落とされているからこそ、つゆの中でも突き出すことができるのかもしれない。音楽のイコライザーで言うと4KHzくらいが突き抜けてて低音は全部切ってる的な。
百味は単品で食べてもある程度美味しい味=イコライザーが満遍なく高い。逆に言うと、つゆの音域と被っている部分も多く、ちょい足しでは七味ほど聞こえてこない。正直、七味のニュアンスを欲してしまった。
七味ってスゴイな。改めて七味のイコライジングに感銘を受けたことはさて置き、百味もここまで旨みがあるなら下味として使えるのではないだろうか?
・牛肉の下味
そこで牛肉に百味で下味をつけて焼いてみた。牛肉の焼ける香りとニンニクやハーブの香りが混じって非常に美味しそうである。
で、味としては素材の味を引き出す感じ。塩こしょうで焼いた時のような牛本来の旨みが感じられ、味覇ほど味が前に出てこないニュアンスである。
これはこれで好きな人もいる気がした。ただ、百味のポテンシャルという意味ではまだよく分からない。
・百味炒飯
というわけで、お次は百味炒飯。牛肉ほど素材の味に個性がない炒飯を調味料百味のみで作ってみる。まずは、鶏の下味に百味をかけます。
続いて、卵にも百味を入れます。
さらには、百味で全体の味をととのえる。これだけ百味を入れたら、さすがに分かるだろう。百味炒飯、完成。
でも食べてみると……
やっぱり味が薄い気がする。万能調味料的な使い方が間違っているのだろうか? そこで百味炒飯にさらに追い百味してみたところ……
これや……!
・正しい使い方
一気に味が華やかになった。どうやら、調理後のものにふりかけるという使い方が正解な様子。発想も足し算なら、料理における使用スタイルも足し算なわけか。だが、今回最もそのポテンシャルが引き出されたのは実はこの後だった。
使い方がふりかけみたいだったので、試しに残った白飯に百味をかけて食べてみたところ……
これが一番ウマイ。
ご飯の味が派手になる上、ハーブの香りが生きていて、インド料理屋で出てくる安いサフランライスみたいな味わいがあった。ふりかけほど派手ではないけど、塩ご飯よりは豪華な感じ。
・結論
これまでの失敗と白ご飯での成功を考えるに、百味はシンプルな味のものほどそのポテンシャルが発揮されることが分かった。これは百味自体が単品で完成した味であることにも起因しているのだろう。つまり、全てまとめると次のように結論付けることができる。「百味と七味は完全に別物である」と。
突如として爆誕した新たな概念・百味。はたして、百味がスーパーとかで販売される日は来るのだろうか? とりあえず、現在のところは、公式X(@hyakumiofficial)のプレゼントキャンペーンでのみ入手可能となっているようだが、今後の展開を見守りたい。
中澤星児
















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