天丼の王様・海老天丼。これを海老の王様「伊勢海老」で作ったとしたらまさにKing of Kings。天丼界のギルガメッシュが爆誕するのではないか?
以前、伊勢海老でエビフライを作ったことがある私(中澤)はそう考えていた。ただ、天ぷらを綺麗に作るの難しいんだよな。と思いきや、大阪で「イセエビ天丼」という天丼が販売されているのを発見した。食べるしかねえ!
・チャレンジング
そんなチャレンジングな天丼がサラッと販売されていたのは、大阪弁天町にある温泉テーマパーク『空庭温泉』である。リラクゼーション・ボディケア、フィットネスジム、満喫みたいなリラックススペース、日本庭園となんでもある空庭温泉。
そのお食事処・食いだおれ横丁のメニューを見ていたところ、税込6900円で「イセエビ天丼」なるものが記載されていたのだ。スーパー銭湯のお食事処でこんなん食べるヤツおるかいな!
一瞬そう思ったのだが、キャンペーンメニューでマンガ肉みたいなのもあったから、どういう方向性かは推して知るべし。
・謎
もちろん、普通にそばとかもあるんだけど……あ~そば食いたい。風呂上がりだし「季節の天ぷらとざるそば」とかウマイんだろうなあ……
しかし、あえてのイセエビ天丼でいく。レジカウンターで注文したところ、心なしか店員さんもビビっているように見えた。おそらく気のせいであろう。
そして、運ばれてきたのがこちら。尻尾も頭もついている。エビフライを作った時は一尾9900円したから、6900円は安いと言える。
でも、天ぷらの中にハサミが見えるんだけど、伊勢海老ってハサミついてたっけ? そう思って改めてメニューを見てみたところ……
英語の表記が「Lobster(ロブスター)」になっている……! 伊勢海老は確かに英語では「Japanease Lobster」だが、ハサミはない。フランス産だし。
・むしろロブスター天丼の方がチャレンジング
これは伊勢海老警察からすると審議の一品と言える。ただ、仮にロブスター天丼だと捉えれば、むしろそっちの方がチャレンジングな一品だ。
実は、ロブスター食べたことないんだけど、『天空の城ラピュタ』を見て以来、憧れていたのだ。ドーラがパズーの家で飯を食べてるシーンめっちゃウマそうだよね!
そこで食べてみると、ぷりっとしていて味も私が食べた伊勢海老と違った。サクサクな衣とぷりぷりな食感は初めて食べるタイプの天ぷらの味である。普通のエビより身が張ってる感じがして衣とのコントラストが強い。
・カオス
何より、この口いっぱい頬張れるボリューム感! そう思いながら食べていたところ……
普通の海老が発掘された。
さらには、ホタテやかぼちゃ、ししとうまで発掘されて、天ぷらの舞踊り状態に。色々予想外すぎるだろ!
白昼夢でも見ているのかと思うほどカオスなこの天丼。もはや私には何が間違っていて何が正しいのか分からない。伊勢海老なのかロブスターなのかも分からない。この記事をどう締めたら良いのかも分からない。
しかし、食べてみると確かにウマイ。次々と天ぷらが発掘されるその味は夢じゃないスペシャルさがあった。期せずして初めてのロブスター天丼と出会わせてくれた空庭温泉には憧れを叶えてくれてありがとうと言いたい。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.