天国か地獄どちらかを選べといわれたら……そんなもの絶対に『天国』がいいに決まっている。何故って、地獄という2文字からは「恐怖や苦痛」などの嫌なイメージしか連想ができないからだ。

さて先日、出先で飲食店を探していたら『地獄の入口』とデカデカと書かれたラーメン店を発見した。私は、ひと目見て悟った。多分ここに入ったらエゲツナイほど痛くて危険な目に遭う……と。

・地獄へ入店

でも、気が付いたときには「地獄の入口」に立っている自分がいた。正直怖いしイヤだ。でも好奇心が勝ってしまったのだ。


こちらのお店、正式な名所を『地獄の担担麺 天竜』と言う。神奈川県 平塚市に本店があるようだが、本日は厚木インター店へお邪魔してきた。


では、意を決して地獄へ入店。


うわぁぁ! 


お客さんらしき人物が白骨化している! ちょっとマジで怖いんですけど……。

でも、入ってしまったものは仕方がない。地獄流のおもてなしを受けるとしよう。


メニューを見てみると『激辛』のラーメンが並んでいた。正直やっぱりか……。という感じだ。


ただ、予想外だったのが辛さのランクが『入門編~プロフェッショナル編』まで幅広く用意されていたことだ。それと、ほぼ辛くない商品なんかもあった。

『地獄』なんて物騒な名前がついていたので、もれなく異常な辛さのラーメンしか用意されてないものだと思っていたのでひと安心だ。



・もはやここは……

今回は入門編(辛さレベル5)の地獄の担担麺(税込900円)を注文してみた。


スープはどろりとしていて濃い。胡麻の風味が強くて超美味い。んで、入門編でも結構辛い。ただ、しっかりとウマ味を感じることができる絶妙な辛さだ。


平太の麺も、ドロッとしたスープとよく絡んで最高。


んで! 大量にトッピングされた肉みそ。コイツが実に美味! これだけでもメインが張れるくらい素晴らしい味わいだった。


あと、個人的に絶対注文してほしいと感じたのが『雑炊セット(税込150円)』

これを頼めば、濃厚スープと肉みそを余すことなく最後の一滴まで堪能することができるのでぜひ。


いや~あまりの美味さに、ものの数分で完食してしまった! 何が『地獄の入口』だよビビらせやがって。もはやここは「天国」じゃないか。最高だったよ!


と、言いたいところだが……1点だけ大きな心残りがある。



実は、その日来店していたお客さんのほぼ全てが『プロフェッショナル編(辛さレベル30)』を頼んでいた。ちなみに店内入口の写真もそちらが飾られているので、恐らく真の人気メニューなのであろう。

正直に言おう。私は注文するときに『辛さレベル30』の文字にビビって逃げてしまったのだ。


人に伝える立場として真の人気メニューをレビューしなくてよいのだろうか……? このまま終わらせてよいのだろうか……?


イヤ! ダメだろ!


というわけで、私は再度『地獄の入口』にたっていた。



・地獄到着

今回注文するのは、もちろんプロフェッショナル編(辛さレベル30)の地獄の担担麺(税込1050円)だ!


運ばれてきた商品からは、入門編とは比べ物にならないほどの禍々しさを感じる。なんてったって前回よりも6倍辛いのだからな……。


スープには何ともヤバそうなオイルが浮いている。恐る恐る飲んでみると……はいヤバイ! 体中から汗が噴き出てくる。


麺もいってみる。うん……すげぇ辛い! けれど旨味もしっかり感じることができる。これならイケるぞ!


……


……


分かってますよ。


中央に鎮座する恐ろしい見た目をした『コイツ』のことは。

見て見ぬふりして、避けながら完食してしまおう! とも考えたのですが……もう逃げるようなことはしたくない。


あぁ怖い! 絶対にヤバいもん。でも食ってやる! 麺によく絡めて……ズルズル。


……


……


地 獄 到 着


エグイ。泣きそうなくらい辛い。


でも、不思議なことに旨味の爆発力は入門編よりも上かもしれない! パンチ力が凄い! とんでもなく辛いのにハマってしまいそうな味わいだ。


それと、救済処置で注文しておいた生卵との相性がバツグンであったので、ぜひ一緒に注文することをおススメしたい!



あまりの辛さにスープを完飲することはできなかったが、何とかプロフェッショナル編を完食。食べてる最中はあれほど辛くてしんどかったのに『また食べたいなぁ……』と思い返す魅力的な一杯であった。

ちなみに、店員さんによるとプロフェッショナル編よりもさらに上のランクになると、もはや測定不能な異次元の辛さを体験できるとのこと! 辛いモノ好きな方は、自分の体調と相談しながら無理のない範囲でぜひチャレンジしてみてほしい。


・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 地獄の担担麺 天竜 厚木インター店
住所 神奈川県厚木市岡田3-16-26
時間 月~金11:00〜15:00、17:30〜21:30 土日・祝11:00〜21:30
休日 年中無休

執筆:イナバタクヤ
Photo:RocketNews24