猟師が運営する店って珍しい。なぜなら、猟師自体が珍しいから。そんなちょっと気になる店に出会ったのは千葉県房総半島。一応君津市だが、中心街のある海側のJR君津駅から山道を40分くらい走ったところだ。

辺り一面野山が広がる中、建っていたのが『猟師工房ドライブイン』である。そこで謎のガチャガチャに出会った。その名も「野生のガチャガチャ(500円)」。気になったので回してみることにした。

・猟師のお手製ガチャマシーン

雑貨屋とレストランが一体となっている『猟師工房ドライブイン』。レストランでジビエの食べ放題が楽しめることは以前の記事でお伝えした通りだが、雑貨屋の方には角とか骨とか毛皮とか罠とかのモロ猟師なものから、加工品の食品や小物などが並んでいる。生命力を感じる場所だ。

その中に埋もれるように「野生のガチャガチャ」はあった。見るとパッケージの文字はクレヨンで書かれている。匂い立つお手製オーラ。いわゆる、猟師のお手製ガチャである。その存在自体に強さを感じずにはいられない。一体何が入っているのか?

・中身の予想がつかない

周囲の状況から予想するに、一番ありそうなのは小さい骨とか角。でも、カプセルに入るサイズの骨とか角ってあるのかな? そう考えると、カプセルに入りそうなものが思いつかない。歯とかならいけそうだけど。予想がつかないまま、とりあえず回してみたところ……


\コロン/


出てきたのは普通サイズのカプセル。開けてみると……


なんだこれ

プラスチックの筒の先に金属がついたものが出てきた。なんかの入れ物だろうか? 金属部分がフタかな? そこで金属部分をひねってみたが開かない。どうやら、金属部はフタというわけではなさそう。

・謎の物体の正体

さらに、入れ物であるとするならば変なのはプラスチックの底が開いていることだ。こっちから入れるのかな? フタないけど。う~ん、分からん。何が入るんだろう? そこでスタッフさんに聞いてみた。すみません、これ何ですか

スタッフさん「薬莢(やっきょう)ですね。銃の発射薬を詰める容器です」


へええええええ! 薬莢ってプラスチック製とかあるんだ!! 弾丸ってアニメとか映画でしか見たことなかったから、全部金属性かと思ってた。フィクションで金属製の薬莢しか出てこないのはやっぱりそっちの方がかっこいいからなんだろうか。

・ここにあるリアル

フィクションとは違う小さな発見があった分、リアルさを感じた。店内には金属製の薬莢キーホルダーとかも販売されていたんだけど、どちらかと言うと金属製の方がファッション的に見えたのが印象的だった。この小さなプラスチック1つ分の火薬で命を奪えてしまうのである。そう考えると、震えた

もちろん、情報として知っている人は多いだろうが、実際に本物に触れるとまた違う生々しさを感じる。この品に限らず、『猟師工房ドライブイン』にはそういう品が数多くあり、強い実感があったのだった。色んなことを感じられる場所なので近くを通りかかった際はぜひ。

・今回紹介した店舗の情報

店名 猟師工房ドライブイン
住所 千葉県君津市笹1765-9
営業時間 【ジビエショップ】10:00~18:00※[冬季期間]10:00~17:00
【ジビエビュッフェ】10:00~15:00(14時ラストオーダー)
定休日 水曜日

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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