突然だが、知らない人と2人きりで宿に泊まった経験はあるだろうか。しかも約2畳という激狭ルームにだ。
なかなかあることではないと思うが、先日筆者が利用した格安宿はまさにそういう仕様だった。
今回は東京の安宿街・南千住にある「AND HOSTEL(アンド ホステル)」を宿レポしようと思う。
・オシャレなロビー
東京メトロ・南千住駅から歩くこと約5分、目的の宿「AND HOSTEL」に到着。
縦にスラッと長くて高さがある建物だ。入り口はまるで美容室のような雰囲気が漂っていてオシャレ。さっそく中に入ってみよう。
ロビーは広々としていて気持ちがいい。ふかふかのソファがいくつも並べてあってリラックスできそうだ。コンクリート打ちっぱなしの内装もクール。
まずはフロントでチェックイン。宿の予約は楽天トラベルを利用。サイト内にあったクーポンを使い、なんと料金は1泊2493円!
ドミトリー(相部屋)とのことだが、都内でこの宿泊料金は安すぎる。
ただ、歯ブラシなどのアメニティは有料。タオルは300円と若干高めなので、自宅から持参したほうがいいかも。
受付後はこのフロアでしばし休憩。壁には世界中からやってきた宿泊客のチェキ(写真)がズラリ。
そしてカウンターテーブルには無料ドリンクコーナーが完備。あたたかいコーヒーや紅茶、水を自由に飲むことができる。ソファに座りながらコーヒーでほっとひと息。
奥は共用のキッチンスペース。IHクッキングヒーターや流し台、各種調味料などが揃っていて本格的だ。
また、電子レンジ・電気ポット・冷蔵庫・テーブル席なども発見。持ち込んだ飲食物はここで口にすることができる様子。まったりと休んだあとはドミトリーへと向かう。
・マイルームへ
館は10階建てで2〜10階が客室となっている。エレベーターは1基のみ。
ドミトリーがある3階へ到着。廊下は迷路のように入り組んでいて奥行きがある。ドア数が多くてビジネスホテルっぽい雰囲気。
どデカい1室にカプセルベッドが並びまくっていると思っていたから意外だった。もしかして今夜の寝床は1人部屋だったりして……。
そんな淡い期待を抱きつつ、さらに奥へ進んでいくと指定された部屋・307号室があった。さっそく鍵を開けて入ってみたら……
激狭ルームが出現!
2畳ほどの部屋に大きな2段ベッドがドーン。空間の大半がベッドで埋め尽くされている。これは結構衝撃的だった。
2段ベッドということは、もう1人宿泊客がいるのか。小さな部屋に見ず知らずの人と2人きりとは……。
大部屋で複数人と過ごすならまだしも、1対1はヤバい。いろいろと気をつかってしまいそうで落ち着かないだろう。
ルームメイトの姿が見えないが、すでに部屋は使われている様子。共用ハンガーにはメンズのジャケットが掛けられていた。
おそらく先方は食事に出かけたと思われる。よし、あちらが帰ってくる前にこちらは寝る準備を整えよう。
とりあえず荷物をロッカーに収納しようとしたところ……残念ながら故障中。正確に言うと2台あるうち筆者の分だけが使えない状態だった。
いちおう荷物置き場らしきスペースもあったのだが、セキュリティ面が心配だったのでベッド内に置くことに。
部屋の真向かいは男性用シャワールーム。中にはトイレや洗面台もあり、爆速で寝支度を済ますことができた。大浴場もあれば嬉しかったが、館内には備わっていない模様。
シャワー後、部屋に戻ったらルームメイトと鉢合わせしてしまった。お互い若干の気まずさを感じる。
こちらから「よろしくお願いします」とでも言っておけばよかっただろうか。その場は軽く会釈だけしてやり過ごした。
・快適なベッドまわり
今宵は下段ベッドが筆者の寝床。真っ白い箱型ベッドは清潔感MAXでナイス。
ピクサー映画のオープニングを彷彿とさせるようなランプが印象的。マットレス&枕がモコモコとしていて寝心地は最高だ。
コンセントは4つもついていて便利だし、ありがたいことに耳栓も用意されている。ベッドまわりは文句なしに快適だ。
ただ、やはり赤の他人と2人きりで寝るのはどうも気になる。小部屋なので相手のイビキや荷物を整理する音が結構響く。また、消灯のタイミングなどを考えたりするのも少々面倒だった。
とはいえ、1泊2493円&駅徒歩5分はかなり魅力的。都内で宿泊を検討している場合は、1度利用してみるのもオススメだ。
・今回ご紹介した施設の詳細データ
名称 AND HOSTEL MINAMISENJU
住所 東京都荒川区南千住3-2-9
参考リンク:楽天トラベル
執筆:古沢崇道
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]