すごいすごいとは聞いていたが、実際に目の当たりにした「アラブ首長国連邦」は本当にすごかった。私は乗り継ぎのため「アブダビ国際空港」に数時間滞在しただけであったが、それでも心に残ったインパクトはあまりにも大きい。

さて、その「アブダビ国際空港」にあるマクドナルドで食事をしたところ、一食当たりの価格は約2800円! 円が弱すぎるよ……と圧倒的な敗北感にショックを受ける中、そこには1つだけ “日本の誇り” があったのだ。

・豪華絢爛

アブダビ国際空港が「ディズニーランド」だとするならば、成田空港は「花やしき」……とまでは言わないが、せいぜい「後楽園」くらい。それほどアブダビ国際空港は豪華絢爛な空港である。

まばゆい装飾と近未来を感じさせるデザインは「これがオイルマネーの凄まじさなのか」と思わずにはいられなかった。アブダビでこれくらいスゴイなら「ドバイ国際空港」はどれほど凄まじいのだろう?

高い天井と所々に配置された芸術的なモニュメント。なんならトイレのハンドドライヤーでさえピカピカ! 指がもげそうなほど風の勢いが凄まじかったことも「すごい国だぜ……」と思わずにいられなかった。



・安定のマクドナルド

それはさておき、アブダビ国際空港にも「マクドナルド」は進出しており、真夜中の時間帯でありながらもほぼ満席。この光景には「さすが世界のマクドナルド」と素直に感心してしまった。

ではひとつアラブ首長国連邦のマクドナルドでも食べてみましょうかね……なんて思いつつタッチパネルを操作していると、やはり日本より俄然高い! もちろん円安はあるにせよ、その差は歴然だ。

今回は日本には無い「マッシュルームビーフ」のセットを注文。価格は61UAEディルハムだったので、日本円だと約2800円。日本のマックが1人前900円だとすると「アラブ首長国連邦の方が3倍は高い」という計算になる。

さらに言えば、良くも悪くも「味はマック」であることにもショックを受けた。マクドナルドの周辺にはマックより高そうなお店が多くあり「こっちではマックが高級食」というワケではないらしい。

つまりアラブ首長国連邦でもマックはしょせんファストフードであり、利用者はお手軽価格として約2800円を支払っているのだろう。2800円の重みの違い……! ギリギリの予算で旅をしている私は、ちょっといじけた気持ちになってしまう。



・日本の誇り

ああ、いいですよ。経済的に日本は終わってるかもしれませんよ。でも治安はいいんですどね! そんな拗ねた気持ちでハンバーガーにかぶりついていたところ、あ……あれは……?



トミカとキティちゃん……!


そう、このタイミングで販売されていたハッピーセットが「トミカ」と「ハローキティ」だったのである!! しかも「トミカ」はカタカタ表記でトミカ! すごいぞトミカ!! さすがだぜキティ様!

先述のように、いま日本は経済的に苦しい時期なのかもしれない。が、日本発祥のコンテンツたちは今日も世界の第一線で戦い続けている……! そう思うと胸の奥から熱い何かが込み上げてきた。

絶賛円安のいま、おそらくどこの国に出かけようとも「高いな~」と感じることは多いし、いじけた気持ちになることもあるだろう。そんな時はぜひ、日本から遠くの地で戦う「トミカ」と「ハローキティ」を思い出していただきたい。

執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.