暴力的なほど容赦ない太陽が照りつける日本の夏。日焼け止めクリーム・日傘・アームカバーは三種の神器と言ってもいい。
とりわけ通勤・通学時など「いずれ室内に入る」場合の一時的な日焼け対策に役立つのが、着脱可能なアームカバーだ。自転車通勤にも必須アイテムだろう。
目的地に着いたら外すため、見た目は二の次になりがちだが、白い服のときには悪目立ちしたり、暑苦しく見えたりとデメリットもある。そんな従来品の欠点をカバーする画期的なアイテムと出会ったのでご紹介したい。
・一般的なアームカバーの欠点
これまでもアームカバー市場では、透け感のあるレース素材や、スポーツタイプのカラフルなストレッチ素材など、さまざまなタイプが市販されてきた。フレンチスリーブやノースリーブに対応できるよう、二の腕まで覆う超ロングタイプも珍しくない。
しかし、どうしても「着込んでいる」感が出るし、なんなら元の服よりもアームカバーのほうが存在感を放ってしまう。見えるところすべての素肌を徹底的にカバーして日傘をさす重装備は、違う文化圏からは異様に見えるとも聞く。
そこで筆者がたどり着いたのが靴下メーカー「福助」の「満足:涼感タイプ ベージュ無地 アームカバー」(税込880円)だ!
一般的なアームカバーのようなモコモコした素材ではなく、ほとんど厚みのないスリムなパッケージにイン。
見た目は完全にストッキング! パッケージにも「手のストッキングでUV対策」と書いてある。ストッキングを手につけるとは考えたなぁ。
ストッキングメーカーとしても知られる「福助」だから、品質は折り紙つきだ。薄手のタイツのような強力なストレッチ性能。割としっかりした生地で、伝線しにくそう。
着用してみると、ぴったりと肌に吸いつくようなフィット感がある。肘の部分を除けば、ほとんどシワができない。
この商品は「ロング丈」で、ほかに肘下までの「ショート丈」もあり。かなり伸縮性があるので、ロング丈の場合、二の腕の上のほうまで伸ばせる。
広い範囲を覆うため遠目には素肌のように見える! 服のデザインをまったく邪魔しないので、半袖なら半袖、ノースリーブならノースリーブのまま、涼やかな印象で歩ける。
人によって異なるだろうが、筆者の場合は地肌よりもワントーン濃くなる感じ。肌の色むら、ほくろ、傷跡などが目立たなくなり、素肌の粗(あら)をカバーするファンデーション効果がある。
ゴム部分は圧が強く、がっちり固定する感覚。ずれる心配はなさそう。
親指だけ分かれた指なし手袋の要領で、このままスマホの操作などが可能だ。さすがに素肌との境目ははっきりしているので、そこを見れば「あ、何か着ている」とわかる。
生地が密着して暑苦しいのでは? と思うが外気温が高いときには遮熱・涼感素材のおかげで着用時のほうが体表面の温度が下がるのだという。それでいてUVカット率は90%! しっかり仕事をしてくれる。
さらに冷房対策として、オフィスで一日中着用してもいいという。なるほど!
オフィス “あるある” なのが、体感温度の違いからくる「こっちは寒いのに誰かが冷房をガンガンに強めてくれちゃう」問題。これならカーディガンやストールではなく、元の服を活かしたままさりげなく対策可能。
おまけにSNSで話題だったのは、満員電車で「人と肌が触れあう」ことへの対策にも使えること。筆者は田舎暮らしなので経験がないが、互いにほんのり汗をかいた素肌が、しっとりと触れあうことに抵抗のある人は多いだろう。
本商品を着用すると、腕全体がスベスベ&さらさらの質感になる。かなりカバー感のある素材なので、不快感軽減に役立つと思う。
・日焼け対策に「やり過ぎ」はない
面倒に感じることも多い日焼け対策。かく言う筆者も十代から二十代の頃に「日焼けなんて気にしてちゃ楽しめないYo!」などと調子をこいてウェーイしていたために、十年以上も後になってシミ・シワ・そばかすに悩まされている。
たしかに、あの頃は日焼けをしても数日で元に戻ったし、スキンケアなんてロクにしなくても肌はもちもちだった。しかし前途ある若者たちに、これだけは言っておきたい。「日焼けの恐怖は忘れた頃にやってくる!」
UVクリームのベタベタ感が苦手な人にもおすすめ。開発者に感謝したい秀逸アイテムだ。
参考リンク:福助公式通販オンラインストア
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.