一人暮らしをしていた時、少し困っていたことがあった。
それは魚をどうやって焼くかということ。台所にグリルがついていない物件だったので、焼き魚をよく食べる筆者にとっては死活問題だった。
それならばと焼き魚専用のフライパンを持っていったけど、結局洗い物が面倒でほぼ使わずじまいだったなぁ。
しかし最近になってから、なんとグリルもフライパンも使わずに焼き魚を作る方法を発見。
本当にこれでおいしい焼き魚になるの? と半信半疑で挑戦してみたら……信じられない結果になった。
・レンチン……だと!?
その方法は、NHKで放送されている番組「あさイチ」のホームページに掲載されていた。
魚の切り身に水溶き片栗粉をつけ、電子レンジで加熱するだけでOKなのだという。
──おぉ、電子レンジかぁ……
冷めてしまった鯖の切り身を電子レンジで温めたらびっくりするほどパッサパサになっちゃったことがあるから、それ以来なるべく避けていたんだけど……本当に大丈夫なんだろうか。
一抹の不安を抱きつつ、NHKを信じて挑戦してみることにした。
今回はせっかくなので、赤魚の粕漬け、鯖の味噌漬け、塩銀鮭の3種類の魚を用意してどれが一番おいしく焼き上がるのか検証してみる。
まずは同量の水と片栗粉を混ぜ合わせて、水溶き片栗粉を作る。
刷毛や手などを使い、水溶き片栗粉を切り身にまんべんなく塗ったら……
深めの耐熱容器に切り身を入れ、ラップをかける。あとは600Wの電子レンジで2分30秒加熱すれば……
完成!
・いざ実食
食卓に出そろった3種類の焼き魚たち。見た目はおいしそうだけど、本当にこんな短時間の加熱で火が通ってるのかな……?
さっそく1つずつ味わっていこう。まずは以前電子レンジで加熱して大失敗した鯖から。ドキドキしながら食べてみると……
え、うま……
その食感は、以前大失敗した魚と同じ種類とは思えないほどトロトロ。生焼けらしき部分も一切ない。
グリルで焼いた時のようなパリパリ感や香ばしさはないものの、ちゃんとおいしく食べることができた。
あの大失敗はいったい何だったんだ……!? 筆者の中で革命が起こった瞬間だった。
続いては赤魚の粕漬け。
こちらもとろとろでうま~!!
ゼリーと同じかそれより少し硬いくらいの柔らかさで、今回食べ比べた3つの中では頭一つ抜けたとろけ具合だった。柔らかすぎて切り身全体を持ち上げるのが難しいくらい。
あまりの柔らかさに一瞬「本当にちゃんと火が通ってるよな……!?」と不安になったけど、口に入れてみたところ問題なく焼けていた。
最後に塩銀鮭。
安定のおいしさです、ありがとうございました。
3つの中では一番水分が少なめだったけど、それでもグリルで焼いた時よりしっとりとした仕上がりになっていた。鮭フレークに近い柔らかさ、と言ったら伝わりやすいだろうか。
こちらも生焼け部分は一切ナシ! 皮までしっかりおいしくいただくことができたぞ。
・気軽に焼き魚を味わえる
いや~、どれもレンジ産とはにわかに信じられないくらいおいしかったなぁ……グリルで焼いた時と比べて水分多めの仕上がりになっていて、柔らかな食感を堪能することができたぞ。
かなり悩んだけど、個人的にこの調理法と一番相性がいいと思ったのは赤魚の粕漬けかな……!
スーパー産であるにも関わらず、ありえないくらいにトロットロで「いいもの食べてる感」が半端なかった。
たった2分30秒で加熱が完了する上、ひっくり返す手間も必要ないので忙しい朝でもパパっと作れるはず。
グリルやフライパンなどの大掛かりな洗い物をしなくていいのも嬉しいな。焼き魚がもっと手軽に食べられるようになる、嬉しいライフハックだった。
参考リンク:NHK「あさイチ」
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.