餃子の街・栃木県宇都宮市のシンボルといえば「餃子像」である! 餃子の皮に包まれたビーナスが宇都宮駅の前に立っている! 地元特産の大谷石(おおやいし)を使っているのが特徴らしい。
約1年前に栃木県民になった私は、実物をこの目で見たいと思っていた。というのも……皆さんは「餃子像の悲劇」をご存知だろうか。かくいう私は母から餃子像事件を教えてもらい、その時から「いつか必ず」と思っていて……ついに実物とご対面することになったのだ!
・宇都宮餃子像
噂の餃子像は、JR宇都宮駅西口ペデストリアンデッキ(高架で設置された歩行者専用通路)に立っている。写真を撮ると宇都宮駅の看板も映り込む最高の場所だ。たしかによく見ると、ビーナスが餃子に包まれていることが分かる。
案内によると、石像が制作されたのは1994年。TV東京『おまかせ山田商会』なる番組の企画で、宇都宮観光コンベンション協会が制作したらしい。市職員の知り合いが無償で彫刻したのだとか。当初は駅東口にひっそり置かれていたという。
・有名になった理由とは
つまり設置当時はそこまで有名ではなかったっぽい。栃木在住の知人も「あの事件で一気に知名度が上がった」と言っていたし、うちの母も事件を知ってから餃子像を見に行っていた。では、一体何があったのかというと……
・餃子像の悲劇
2008年に駅東口再開発にともない、餃子像を東口から西口へ移動しようとクレーンで持ち上げた際に……ワイヤーが外れ、その衝撃で脚が折れて落下したうえに胴体も上下まっぷたつに……!
悲劇のニュースは宇都宮餃子会の公式YouTubeチャンネルで視聴可能。作業員絶句。逆に関係者は笑いを堪えきれずにいる。その後、パテで修復作業が行われ、なんとか駅西口に移動できたらしい。しかし……
慎重に作業したものの、今度はなんと前後の向きを間違えて設置。すぐに気づいて今のように置きなおしたそうだ。ビーナスからすれば、餃子に包まれたうえに落下でまっぷたつになって、最終的に前後逆に設置され……と悲劇の連続にブチギレ待ったなしだろう。
しかし先にも述べたように、衝撃的な事件によって餃子像の知名度は爆上がり。誰もが認める宇都宮のシンボルとなったわけだ。宇都宮に餃子を食べに来る機会があれば、餃子像との記念撮影も忘れないでいただきたい。
・餃子通り
ちなみにJR宇都宮駅と東武宇都宮駅の間には「餃子通り」もある。看板も街灯も餃子・餃子。
フォトスポットには「GYOZA」のアルファベットに箸で挟まれた焼き餃子も添えられているぞ。
写真映えをするのはこっちかもしれない……が、宇都宮のシンボル・餃子像との記念撮影も忘れずに。それではまた!
・今回ご紹介したスポットの詳細データ
名称:餃子像
住所:栃木県宇都宮市川向町1-23
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
▼餃子像の悲劇