世の中には「知ってるけど実際は目にする機会が少ないもの」がまあまあある。自ら探しに行くほどの情熱はないが、近場ならちょっと見学してみたいもの。例えば『刑務所作業製品』もその1つではなかろうか?

つい先日のこと。秋葉原の駅を降りるとヨドバシカメラが大盛況! なんだなんだと人混みを抜けていくと、そこでは『刑務所作業製品』の展示即売会が開催されていたのである。

・刑務作業で作られた製品

服役中の受刑者たちが、法律に基づき様々な刑務作業に従事していることはよく知られている。大昔のイメージでは財布などの「革製品」や、タンスや机などの「木製家具」を作っていたような……?

とはいえ一般的には「刑務所作業製品を手に取ったことがある!」という人の方が少数派なのではないだろうか? 私自身、ふわっとしたイメージだけで実際に『刑務所作業製品』を手にしたことはない。

・ヨドバシアキバで開催中

そんな『刑務所作業製品』を間近に見学 & 購入できるのが、ヨドバシアキバで開催中の『刑務所作業製品』の展示即売会である。場所はJR秋葉原駅の昭和通り改札を抜けたところにあるイベントスペースだ。

こちらのイベントスペースでは常に何かしらの催し物が開催されているが、ここまで人が多いのは異例。事実、会計の際に店員さんに「大盛況ですね」と声をかけたところ「すごいですよね」と言っていた。



さて、簡易的なラックに展示されつつ販売されていたのは、革製品・木造製品・布製品・文房具・食品……などなど多岐にわたる。細かく分類したら全部で100種類以上はありそうなほど『刑務所作業製品』のオンパレードだ。

ざっとご紹介していくと、


前掛け


お椀や箸


まな板


枕やクッション


ティッシュケースや椅子


革靴


封筒


落書き帳


小銭入れ


……などなど。また「函館刑務所」「千葉刑務所」「横浜刑務所」といった具合に、産地(?)でカテゴライズされているのも特徴だ。



・刑務所ごとの特徴も

中でも目立っていたのが「函館刑務所」で、そのデザインはインパクト抜群。稀にメディアでも見かける「獄」の文字を基調とした各種製品の前には多くの人だかりができていた。

また横浜刑務所の「ブルースティック」は「お一人様一点まで」の購入制限がなされるほどの人気商品なんだとか。

ちなみに聞き慣れないブルースティックとは、簡単に言えば「強化版のせっけん」らしい。汚れがひどいところにこすりつけて洗う洗濯補助剤で、こちらは液体タイプなども販売されていた。

また横浜刑務所では「パスタ」「ひやむぎ」「中華麺」などの食料品も製造されているようで、こちらも人気の商品とのこと。その他「千葉刑務所は革靴」など、刑務所によって特徴があることは実に興味深い。



・リーズナブルかも

また価格も、一般的商品よりはリーズナブルなのではないだろうか? 同一商品が無いため単純な比較は出来かねるが、特に木製製品文房具は市場価格よりも安い印象を受けた。

失礼ながら、普段はさほど人が集まっていないヨドバシアキバのイベントスペースに、ここまで多くの人が集まっていようとは。足を止めた人の多くは、やはり刑務所作業製品が興味深いのだろう。私自身、貴重な体験となりました。

なお、ヨドバシアキバの『刑務所作業製品』の展示即売会は2024年4月26日まで開催されている。普段はなかなか目にする機会がない製品ばかりなので、興味がある方は足を運んでみてはいかがだろうか。

参考リンク:ヨドバシアキバ
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.
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