2024年3月16日から4月26日まで実施されている北陸応援割の1つ『いしかわ応援旅行割』。これは令和6年能登半島地震による風評被害を払拭し、旅行需要を喚起するためのキャンペーンである。

JTBで配布開始と同時に申し込もうと試みた私(中澤)。しかし、交通費が値引かれるツアーパックだけでなく、宿泊のみも瞬殺だったことは以前の記事でお伝えした通りである。もう終わりか……と思いきや、アパホテルが余っていた

・検索方法

JTBとかるるぶとか、旅行サイトの予算分は一瞬でなくなったけど、実は宿自体に割り振られた予算はまだ残っているところもあったのだ。これは『いしかわ応援旅行割』のキャンペーンサイトの上のタグ「宿泊施設検索」から確認することができる。

私が泊まってみたかった『金沢白鳥路ホテル 山楽』はさすがにソールドアウトしているが、試しに金沢市で絞り込むと結構残っていた。むしろ、残っているところの方が多いくらい。特に……

アパホテルがめっちゃ残っていた


割り振られた予算が多いのかな? 事情はよく分からないが、狙っていたホテルがダメならもはや選ぶのも面倒だ。高すぎなければどこでもいい。

・注意

というわけで、アパホテル金沢中央を予約してみた。どうやら、宿泊プランの選択の際に【北陸応援割対象】とついているプランを選ぶだけで適用されるスタイルのようである。

ただし、北陸応援割対象プランは現地決済限定なことと、チェックイン時に代表者1人の本人確認書類の提示が必要なことは留意しておくべき点だろう。「本人確認書類の提示がない場合は適用できない」という旨が予約段階でハッキリ書かれているので、出発する時に忘れないように。


・アパホテル金沢中央

そんなこんなでアパホテル金沢中央にやって来た。

東京の人間からすると、アパホテルはマジで泊まるだけのビジネスホテルというイメージなのだが、アパホテル金沢中央には大浴場とサウナもあるようだ。

入ってみるとこれが思いのほか良かった。サウナ室は80度くらいとぬるめの設定だったのだが、2段になっていて上段の方はちゃんと熱い。水風呂はしっかり冷たく、露天風呂のところに椅子も用意されている。もちろん、もっと良いサウナはいっぱいあるが、ととのおうと思ったらととのえる設備だった。

また、大浴場もしっかり広い。ひょっとして、アパホテルの中ではアタリなのかも? そう思って、金沢の知人に「アパホテルの金沢中央が凄い!」と報告したところ、金沢のアパホテルは大体サウナがついているらしい。マジか


・宿泊費&交通費

ホテルの滞在がメインではなく動き回っていたこともあり、拠点としては普通に満足な内容。では、お金的にはいくらだったのか。実際、いしかわ応援旅行割を利用してみての宿泊費と交通費は以下の通りであった。


北陸新幹線指定席(大宮~金沢往復):2万8744円


宿泊費:6500円


合計:3万5244円


キャンペーンページに書かれている「旅行代金の最大50%オフお得に宿泊できる」という文言から考えるとちょっと微妙な気持ちになるけど、使わなかったら4万円台だしな。安くなってる……のか? まあ、そこは個々の判断に任せることにしよう。


・地元民の声

そんな北陸応援割について地元民はどう思っているのか。何人かに話を聞いてみたところ、以下のような回答が返ってきた。


「あんまり知らない。利用する機会もないし」
「3月に入って人が増えたな~とは思った」
「僕の周りでは北陸割言うてる人は1人もいないです」
「大阪の友達に教えてもらって初めて知った」
「ほぼ関係ないですね。多少は効果あるでしょうけど宿泊施設への恩恵がほとんどじゃないですか?」


──とのこと。もちろん立場によって色んな声があるとは思うが、「よく知らない」という人が多い印象。逆に言うと、それほどに金沢の街は平常運転とも言えるかもしれない


・実際利用して思ったこと

ちなみに、2024年4月5日現在、キャンペーンページで金沢市の宿を検索してみると、まだ198件が表示される。実際利用してみて思ったのは「この宿泊費だけの割引をなんらかの方法でもうちょい交通費に当てることができれば、より目的も達成できるんじゃないか」ということ。

なお、いしかわ応援旅行割の第二弾がGW明けから始まると報じているサイトもあるが、北陸応援割のコールセンターに確認してみたところ、「石川県に関しては第二弾の予定も特に決まっておらず発表もしていない」とのこと。まだ未定状態のようなので第二弾はより双方にとって効果的なやり方が見つけられるように祈っている。

参考リンク:北陸応援割
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.