大きな災害が起こってライフラインが切断されてしまうと、身の回りのあらゆることがいつものようにはできなくなる。
筆者は過去に最大震度7の地震を経験したことがあるが、余震が続いて家の中に入れず台所やトイレを使うことができなかったり、停電で電化製品が軒並み使えなかったりしたことを今でも覚えている。
今回見つけたのは、そんなイレギュラーな環境の中でも唐揚げの味を楽しめるというレシピ。確かにおいしい唐揚げが食べられれば、不安な時期でも元気が出そうだけど……本当にそんなことができるんですか?
・作り方
このレシピを見つけたのは、日本赤十字社の公式サイト。ポリ袋を使って作れるレシピが多数取り上げられていて、主食からスープまで様々な料理が紹介されていたぞ。
今回挑戦したレシピの名前は「鶏肉の唐揚げ風」。それではさっそく調理を始めていこう。
【材料】(2人分)
・鶏肉唐揚げ用 6個
・唐揚げ粉(まぶすタイプ) 大さじ2
・片栗粉 少々
・おろししょうが 少々
・しょうゆ 少々
・みりん 少々
【作り方】
まず、食材を入れるポリ袋は必ず加熱使用が可能かどうか調べる。全てのポリ袋が調理に使えるわけではないようなので、そこだけ注意してほしい。
ポリ袋の安全を確認できたら、片栗粉以外の材料を全てポリ袋の中に入れてよく揉み込む。
続いて食材を平らにし、片栗粉を振り入れる。この片栗粉は揉みこまないようにする。
最後に袋の口を閉じ、30分煮る。なお、火が通らないと怖いな……と思ったので筆者はこのあと蓋をした。
肉と唐揚げ粉以外の分量が完全にこちらに任せられていたり、鍋の火をつけるまでの作業時間は10分以内という手軽すぎる手順だったり。
「こんなに簡単でいいの?」と驚いたけれど、いつ命の危険にさらされるか分からない災害時に時間をかけて調理している余裕なんてないもんな。
普段料理をしない人でも簡単に作ることができそうなのもポイントが高い。覚えておいて損はないレシピだ。
・食べてみた
ということで、完成したものがこちら!
表面はとろとろしていて、いまのところ唐揚げというよりはたれのかかった焼き鳥の方が近い気がする。果たして味の方はどうなんだろう? さっそく口に運んでみると……
なるほど……! 食感は見た目通りプリプリで、本物の唐揚げのようなサクサクはなかった。これは油で揚げていないから、「まあそうなるよね」って感じ。
だけど、味の方はびっくりするくらい唐揚げ!! 中までしっかり唐揚げの味が染みこんでいて、満足感が半端ない。
おいしすぎてお米がめちゃくちゃ進んでしまった。本物の唐揚げと同じくらいの満足感なのに、揚げてないからたくさん食べても罪悪感が少ないのも嬉しい。
加熱具合もまったく問題なく、どの肉にも中までしっかり火が通っていた。これは災害時じゃなくても作りたいレシピかも。
・天才の発想だった
手に入りやすい材料と簡単な手順で、誰でも簡単にしっかりとした主菜が作れる「鶏肉の唐揚げ風」。
工夫とアイデア次第で災害時にもおいしいご飯を食べられることを実感できるレシピだった。
皆さんも是非1度作ってみてはいかがだろうか。筆者もいざという時のための練習も兼ねて、また作ってみようと思う。
参考リンク:日本赤十字社(PDF)
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.
▼加熱をする時には、ポリ袋に空気が入らないように注意。うっかり何も考えずに袋の口を閉じたらめっちゃ浮いた