「ヴィレッジヴァンガードアウトレット」の福袋を見ていると沸き上がってくる、この得体の知れない負の感情の正体は何か? そもそも、誰の許可を得て福袋を名乗っている。もはや経歴詐称と言っていい。誰か法律に詳しい人を呼んでくれ。
そんな魔窟(まくつ)の如き物体を、これから私(あひるねこ)は先輩記者のサンジュンと共に「ゴミ」「非ゴミ」に仕分けないといけないのだ。毎年恒例の行事とはいえ、生きるとは何と辛く苦しいことか。
・新春絶望袋
当サイトが今年入手したヴィレヴァンアウトレットの福袋は全部で6個。「1000円福袋」「キャラクター福袋(1980円)」「3000円福袋」「5000円福袋」、そして「1万円福袋」である。
「1万円福袋」に関してはサンジュンたっての希望で2種類購入したが、それによって得るものは何一つなかった。
記事でも書いたように、ヴィレヴァンアウトレットの福袋とは純然たるゴミ。あるいはゴミという概念そのものであるため、本来ならばあえて仕分けなどする必要はない。
しかし、なぜかサンジュンがやたらと仕分けたがるので、私も毎年それに、半ば強制的に付き合わされているのだ。蓮舫かあいつは。
それでは今から袋の中身をすべて取り出して、デスクの上にランダムに並べていきたい。パケットの無駄なのでギガ単位で余っている人だけご覧あれ。総額3万980円、全165種類のグッズが……
これだ!
・悪い意味で圧巻
これは並べ方の問題かもしれないが、悲壮感が尋常ではない。この墓場の一体どこに “福” があるというのか? 現代アート的批評性すら立ち上ってきそうな連続する虚無を前にして、私とサンジュンは早くも虫の息だった。
ここから、この大量のゴミの中から、ゴミじゃないものを探す……? そんな難易度∞版『魔界村』みたいな無理ゲー、攻略できるワケが……いやいや、影あるところに光ありだ。
諦めるな──。
諦めたら全部ゴミぞ──。
一時的にポジティブシンキングの鬼と化した私とサンジュンは、慈愛の眼差しをもってヴィレヴァンアウトレット福袋との対話を重ねた。そう、この世界にゴミなんてない。きっとすべてに意味があるのさ!
さあ、それでは仕分け結果を発表しよう! まずは「非ゴミ」から!!
サンジュン:プールフロート(浮き輪)×2
あひるねこ:バスボール×3
以上である!
・終了
厳正なる仕分け作業の結果、「非ゴミ」が5点、「ゴミ」が160点となった。ほぼゴミやないか! ゴミ率は驚異の97%で、これは昨年の95%を上回る数字である。より優れたゴミであろうとする向上心がすごい。
というワケで、2024年度のヴィレヴァンアウトレット福袋は、想定の範囲内すぎる結果に落ち着いた。
では最後にこちらも毎年恒例。ゴミの中のさらにゴミ「キング・オブ・ゴミ」を発表して終わろうと思う。なんと今年は私とサンジュンがまったく同じグッズを迷わず指名。ただし……!
・閲覧注意
すでに私の「1万円福袋」の記事をご覧になった方はお分かりだろうが、ここから先は激しく閲覧注意だ。画像にモザイクをかけているとはいえ、無理な人は商品名だけでも無理だと思われる。どうかくれぐれもご注意願いたい。そのグッズがこちら。
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閲覧注意
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閲覧注意
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商品名はずばり『地獄パズル ゴキブリ地獄』。この件に関しては、ヴィレヴァンが完全に一線を越えたと個人的には思っている。まさか1万円の福袋に1個ずつゴキグッズが入っているとは……。今年の干支かよ。
・越えすぎ
危なく新年から盛大に吐きかけたぞ。ゴミというよりはアウト、ゲームセット、ジ・エンドといった言葉の方が適切かもしれない。今年もお疲れ様でした。
日本有数の無法地帯・ヴィレヴァンアウトレットの福袋は、その人間離れした跳躍力をもって越えてはならぬ一線を軽々と飛び越え、「福袋とは何か?」という根源的な問いを我々に突き立ててくる。私が来年期待するのは中身の改善などではない。発売そのものの見合わせである。
参考リンク:ヴィレッジヴァンガードアウトレット
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼「1万円福袋」の記事でもっとも反響が大きかったのがこちらのバスタオル。
▼記事ではあえて触れなかったが、こちらはDIR EN GREY(ディル・アン・グレイ)のメンバー・京のソロプロジェクト『sukekiyo(スケキヨ)』のライブグッズである。なぜここに? って感じだが、バンドを知らない人にとっては不気味なタオルでしかないだろう。