ある日、私(佐藤)はChatGPT(3.5)にこんな質問を投げかけてみた。「合わない食材の食い合わせを3つ教えてくれ」。美味しいレシピを尋ねるべきだが、美味しくないものについてどんな回答を示してくれるか、興味があったからだ。
そうしたところ、いつものように即座に答えてくれた。はたして、その食い合わせは本当に合わないものなのだろうか? ChatGPTが示した3つの食い合わせを、実際に食べて検証してみたら、絶望的に合わない組み合わせが判明した!
・ChatGPTの提案
私は同じ質問を2回投げてみた。そうしたところ「味覚や風味の好みは個人差があります」とした上で
1.酸味の強いフルーツと乳製品
2.シーフードと乳製品
3.メロンと塩
の3つを挙げてきた。
フルーツと乳製品、シーフードと乳製品はそこまで合わないと感じたことがない。フルーツにヨーグルトをかける場合もあるし、シーフードグラタンやシーフードドリアはそこまで珍しくないメニューだ。よってこの2つを除外して、「メロンと塩」を検証することに。
再度質問すると、次は以下の3つが挙がった。
1.牛乳と柑橘類
2.トマトとデザート
3.魚とチーズ
牛乳と柑橘類は先の候補にあったので除外。残る2つの「トマトとデザート」と「魚とチーズ」を採用することにした。
■魚(刺身)とチーズ
ということで、私とYoshioで味をたしかめて行きたいと思う。まずは魚とチーズだ。魚は生魚(刺身)と焼魚の2種類を用意して、チーズと一緒に食べてみよう。
まずは刺身とベビーチーズである。ChatGPTはとくに調理法を指定していなかったので、極力食材をそのままの状態で食べる。
佐藤「意外と合う気がするけどね」
Yoshio「合うでしょ。寿司ネタでもこういうのあるしね」
佐藤「サーモンでチーズを巻きます。ウマそうじゃない?」
佐藤・Yoshio「いただきます!」
Yoshio「うわ! これはダメじゃない?」
佐藤「ダメかも、美味しくないね」
Yoshio「塩気がないから、魚の脂とチーズの脂質が重なりあって、めっちゃ重い。醤油がないとキツいな」
佐藤「ChatGPT、いいとこ突いてくるな。たしかにコレは合わないわ」
■魚(焼魚)とチーズ
お次は、レンチンするタイプのさばの塩焼きとスライスチーズだ。
チーズをのっけてレンジでチン! これは見た目にウマそうなんだけど、先の刺身の例があるから、食ってみないとその本質はわからない。
佐藤・Yoshio「いただきます!」
佐藤「あ、これは美味い」
Yoshio「美味いな。塩焼きだから塩がきいてて、ちゃんと味がする。刺身は味がなかったもんな」
佐藤「塩があるとないとで大違い」
Yoshio「こういう料理、イタリアンにありそうだし」
■メロンと塩
続いてはメロンと塩だ。
佐藤「スイカに塩は美味いのに、なんでメロンには塩かけないんだろうね」
Yoshio「合いそうな気もするけど」
佐藤「え? そんなにかけちゃっていいの!?」
Yoshio「大丈夫でしょ。メロンだから」
佐藤「メロンだから大丈夫という、その理屈がわからん……」
佐藤「食べてみよう」
Yoshio「どれどれ」
佐藤「うわ! マズい!! こんなにマズくなるもんなの!?」
Yoshio「キツイなあ」
佐藤「スイカの場合は、塩で甘さが引き立つけど、メロンは甘さよりも塩気が引き立ってしまう気がする。塩っ辛いもの」
Yoshio「生ハムメロンは甘味と塩味の組み合わせのはずなんだけどなあ。塩をかけるだけじゃ、ああはならんのだなあ」
■トマトとデザート(バニラアイスクリーム)
最後はトマトにバニラアイス。カットしたトマトに、スプーンですくったアイスをトッピング。
モッツァレラチーズをのっけるみたいな感じで、盛り付けてみました。
佐藤「食べますよ」
Yoshio「いきましょう」
佐藤「う~ん、アイスとトマトに一体感はない。マズくもなく、美味しくもなく……。とにかく一体感はないな」
Yoshio「これもやっぱり塩じゃない?」
佐藤「結局美味さとは、塩加減にかかっているのかも」
佐藤「たしかに! これに塩をかけると味がつながる。アイスとトマト、それぞれの甘さが引き立つ感じだね」
Yoshio「塩はすべてを解決するのかも。メロン以外」
■トマトとデザート(チョコレートアイス)
ChatGPTはとくにアイスの種類を指定していなかったので、トマトとチョコアイスも試してみよう。
佐藤・Yoshio「いただきます!」
Yoshio「これは合わない」
佐藤「合わないな。カカオが邪魔」
Yoshio「カカオの苦味がトマトの酸味とぶつかってる。チョコは合わん」
ということで、ChatGPTの提示した合わない食い合わせは、かなり的確だったかも。とくにメロンと塩の組み合わせは絶望的だった。気になる人はためして頂きたい。びっくりするくらい美味しくないぞ。