常に愛されている定番スイーツでありながら、ときどき爆発的にヒットする「プリン」。
10年ほど前はとろける食感のプリンが大人気だったが、数年前から純喫茶ブームに端を発した「固めプリン」が流行中である。
さてはて、そんな固めプリンブームに海外からの刺客がやってきた! その名も「ブラジルプリン」、またの名を「プヂン」。
セブンイレブンからも発売されて、本格ブームの寸前だ!
・新型スイーツ「ブラジルプリン」
ブラジルではプリンをPudimと書き、発音がプジンに近いから「プヂン」と呼ばれることもある「ブラジルプリン」。
ブラジルのプリンは、日本のものと違って生クリームのかわりに練乳を使用するため、濃厚な甘さと固さが特徴だそう。さらに、土台にココア風味のスポンジケーキを使うというのだ。固めプリン+ケーキ、なんて贅沢なスイーツなのだ。
ちなみに2023年春にモンテールが「ブラジルプヂン」というスイーツを期間限定で発売していて、ヒジョーに美味しかった。
「ブラジルプリン、また食べたいな……」とずっと思っていたのでセブンから発売されたと聞いて心の中でサンバを踊った。
・2軒目でゲット
発売されてまだ間もないが、1軒目のセブンでは売り切れ……。2軒目で見つけたけど、数がかなり減っていた。すでに売れている模様。
価格はひとつ税抜248円で、サイズは片手に乗るくらいと小さめ。
固めとはいえプリンなので、家に持って帰るまでの間に形が崩れそうで不安だったのだが、不安定なビニール袋の中でも形を保っていた。
さっそく持ち帰って皿の上に出すと……下のココアスポンジの層とプリンの層が、がっちりくっついている。
・なんだこのプリンは!?
さっそくひとくち食べようとフォークで切ると……まず驚いたのがプリンの層の固さ! こちらが想像する「固いプリン」の3倍くらいしっかりしているのだ!
フォークで刺して持てるプリンって何?
高校から親元を離れて一人暮らししてたのか? ってぐらい自立したプリンだ。
じっさいに食べてみると……めっちゃ濃厚! 卵の風味と甘さが押し寄せてくるのだ!
普通なら負けてしまいそうなココアスポンジの風味に、プリンの甘さがまったく負けていない。むしろ、ココアスポンジは引き立て役かもしれない。
ココアの風味がついているからこの固いプリンと共演できるが、ただのスポンジケーキだったら歯が立たなかっただろう。
苦味のあるカラメルソースがちょうどいい塩梅にココアスポンジに染み込んでいて、そのビターさが濃厚な甘さの中でアクセントになっている。
サイズは小さいけれど、これひとつで満足感はかなりのもの。
・プリン層単体でもイケる
あまりにしっかりしたプリンなので、ためしにひとくち、プリン部分だけ食べてみたけど、めちゃくちゃ美味しかった。むしろこの上のプリンの層だけで売って欲しいくらいの美味しさなのだ。
もちろん、ココアスポンジといっしょに食べるからこそ、新たなマリアージュが生まれるのだが、この固いプリンの層があまりにも秀逸すぎる。
これ以上固くなってしまったら、プリンとは違う食べ物になりそうな一歩手前ギリギリのラインの濃厚さ。固いプリン好きならば、ぜひとも食べてみてほしい。
「プリンが食べたいケーキも食べたいけど」的な気分も満たしてくれる超濃厚なブラジルプリン、これは人気が出そうだと思ったが……。
ただ、プリンが柔らかいと下のスポンジ層とのバランスが取れないので、美味しいブラジルプリン作りにはかなり固いプリンを作る技術力が必要そうである。そう考えると、個人で美味しい「ブラジルプリン」を作るのは難しいかもしれない。
久しぶりのセブンスイーツの大ヒットであった。他ではなかなか味わえない、寒い季節にピッタリの濃厚スイーツなのでぜひともみんな食べてほしい。