
2023年10月25日から11月5日まで、東京ビッグサイトで国内最大級の乗り物の祭典「ジャパンモビリティショー2023」が行われている。
当サイトではすでに佐藤記者が現場の様子をお送りしているが、本記事では私(高木)視点でのレポートを書かせてもらおう。
普段からバイクや車に乗っている、あるいは乗り物にちょっとでも興味がある……という方にとっては、天国のようにエキサイティングな体験ができること間違いナシだぞ!!
・乗り物のお祭り
正直に告白すると、筆者はもともとジャパンモビリティショーに興味を持っておらず、見に行くつもりがなかった。
ところがいざ開幕してみれば、車あり、最新技術の体験あり、電動モビリティあり、バイクありと、乗り物に関するありとあらゆるモノと情報が展示されており、まさに激アツお祭り会場である。
テレビやネットニュースで情報を見るうちに「行きたい!」という衝動が沸き起こり、そのままの勢いで新幹線に乗って東京ビックサイトまでやって来たのであった。
会場に入って初めに驚いたのが、会場内の華やかさである。
ビックサイトの東・西・南展示スペースを大きく使って開催されているため、企業の数が半端ない上、ひとつひとつの規模がヤバいほど大きい。
自動車メーカーのブースにはそれぞれ特設ステージがあり、時間になると「ただ今よりショーが始まります!」というアナウンスと共に、巨大LED画面の色とりどりな映像や、賑やかな音楽が流れ始める。
ショーの内容はダンスだったり、楽器の演奏だったり、映像作品だったりとメーカーによって様々。
圧倒されながらも歩いていると、ホンダブースの前で「シシドカフカだ!」という声が。
人ごみにつられて覗きに行くと、ステージの真ん中で美しい女性が黒髪をなびかせながらパフォーマンスをしてる。言われてみれば、確かにシシドカフカさんだ。
そうか、ジャパンモビリティショーには芸能人も出演しているのか! 今さら感はあるが(そして田舎者感もあるが)、大きなイベントにやってきたことを実感した瞬間であった。
・未来を感じる展示内容
ジャパンモビリティショー2023のテーマは、「乗りたい未来を、探しに行こう!」。それにふさわしく、最新技術やコンセプトカーの展示が非常に多かったように感じる。
特に顕著だったのはホンダのブース。会場で1番を競うほどに大きなブースの中では、現行の市販車両の展示がほとんどなく、ほぼすべてが発表したばかりの新技術・新製品に関する展示だったのである。
ブース内は近未来な雰囲気の広場になっていて、それを取り囲むように次世代のモビリティーや周辺機器が展示されていた。
例えば薄いボディがスタイリッシュな電動モビリティー『モトコンパクト』。
ハンドルとシートを車体に収納できるので、箱型にして簡単に持ち運ぶことができる。(ただし国内販売は今のところ予定ナシだそう)
共通の交換型バッテリーで動く バラエティー豊かな電動モビリティ(写真は小型のショベルカーとトゥクトゥク。他にも電動バイクやコンパクトカーがあった)と
共通バッテリーの交換ステーション。
共通バッテリーを様々な機器間で使うことで、交換が容易。充電時間を待つ必要もなくなる。
世界初公開された『プレリュード・コンセプト』。
詳細はまだ明らかにはなっていないが、数年以内に市販化されるという噂。デートカーとして人気を集めた車両のリバイバルということで、多くの人の注目を集めていた。
もちろんホンダ以外のメーカーでも、世界初公開となったばかりの熱い展示が並んでいた。
トヨタはバリアフリーな変形ハンドル『NEO Steer(ネオステア)』のシミュレーター。
右手親指でアクセル、そのほかの両手指でブレーキを操作するため、車椅子の方も改造不要で車を運転できるという新しいハンドルだ。
マツダはコンパクトスポーツカー『アイコニック エスピー』。
ロータリーエンジンを積んだPHEVスポーツカー。小さなリトラクタブル(開閉式)ヘッドライトがまつ毛のようで可愛い!
カワサキは『メグロS1』。
かつてカワサキに吸収合併されたメーカー 目黒製作所の看板車両のリバイバル。現在カワサキには250ccクラスの単気筒クラシックバイクが存在しないため、非常に熱い発表なのだ。
スバルは、まるでUFOのような形をした大型ドローン「SUBARU AIR MOBILITY CONCEPT」。
ちなみにレイバックとは同時に発表された新型SUVのことで、このUFOとはまったく別物なので要注意。
会場に滞在した半日間、電動車・エンジン車・バイク・ドローン・自転車・ロボット……人類が思いつく限りのモビリティを見たような気がする。
これだけバラエティー豊かな新情報が一気に手に入るのは、間違いなくジャパンモビリティショーならでは。昨年までの “モーターショー” ではあり得なかったはずである。
・親子でも楽しいモビリティショー
さて、ここまでは大人が喜ぶような展示であったが、ジャパンモビリティショー2023は親子で訪れても楽しいイベントである。
例えば南館4階にあるキッザニアブースでは、整備やデザインなど、乗り物に関するあらゆる職業を体験できるブースが並んでいた。
どの体験も興味深い上、それぞれのスペースに置かれている子どもサイズの制服が可愛いのだ。
追加料金500~1000円の申し込み制ということで 争奪戦となるのは必至だが、お子さんたちにとってはきっと一生忘れられない思い出となるはず。
──そんなこんなで、全ブースを歩いて回っていたらあっという間に夜になってしまっていた。
ニュースで情報を追うのも面白いが、やはり実物の展示を見ることで、より一層会場に広がる「未来」の可能性が感じられるような気がする。
ジャパンモビリティショー2023は11月5日(日)まで開催しているので、乗り物に少しでも興味がある方は 是非現地へ足を運んでみて欲しい!
・イベント概要
名称 ジャパンモビリティショー2023
場所 東京ビッグサイト(東京都江東区有明3丁目11-1)
会期 2023年10月26日~11月5日(一般公開は28日から)
時間 一般公開日9:00~19:00 ※日曜は9:00~18:00
入場料 一般当日3000円 前売り2700円
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.
▼地味に熱いのが、メーカーブース内のショップだ。筆者の場合は『デリカミニ』のCMに出てくる……
▼このキャラクター! 名前は『デリ丸。』と言うのだが、
▼手のひらサイズのぬいぐるみ(税抜1900円)を思わず買ってしまった。
▼ぬいぐるみにまで純正部品の品番が付いているあたり、自動車メーカーって感じがして面白い。
▼ヤマハのブースでは自立する二輪車『MOTOROiD2(モトロイド2)』が立つ瞬間を目撃することができた。
▼同じくヤマハの、歌うAIロボット『Charlie(チャーリー)』。ブース担当者の方いわく「僕がしっかり教育しているので、少しいじわるな質問をしても大丈夫」とのことなので、
▼「ヤマハで好きじゃないバイクは何ですか?」と聞いてみたところ……
▼「ヤマハのバイクはどれも素晴らしい!」とのこと。さすが、英才教育が施されているようだ!
▼カワサキでは9月に発表されたばかりの電動バイク『Ninja e-1』が展示される一方で、
▼ガソリン車である『KLX230』などの国内導入が発表されるなど、モーターサイクルショーのような様相を見せてくれた。
高木はるか
































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