以前はよく浅草を訪ねていたのだが、コロナの間にすっかり足が遠のいてしまった。最近になって、何度か出かけてみたところ、知らない間に新しいお店がバンバン出店している。食べ歩きのお店は数も種類も驚くほど増えていて、把握し切れないほどだ。ワッフルとかいちご飴とか、こんなのあったっけ!?
路地裏にひっそりとオープンした「むっちゃん万十 浅草店」もそんなお店のひとつ。むっちゃん万十は、都内では知る人は少ないの福岡のソウルフード。創業30年を超える老舗ブランドである。実際に食べてみたら、想像と違ったけどウマかった!
・東京に出店していた
むっちゃん万十については、過去に福岡のお店を砂子間正貫が紹介している。その当時(2018年)は福岡県を中心に16店舗を展開していたのだが、現在は長崎県や広島県にも出店しており、2022年夏に東京・浅草にも出店していたのである。
いつの間にこんな近くまで来ちゃったの!?
砂子間が執筆した当時、いずれ福岡に行く機会があれば食べてみたいと思っていたのだが、コロナの影響でいつ行けるかわからなくなってしまった。そしてコロナが明けるまで、私(佐藤)はその存在自体忘れていたのだが、今こうして目の前にお店があると、かえって戸惑ってしまう……。まさかこんなに早く会えるなんて。
さてメニューを見ると、ハムエッグが「1番人気」とある。砂子間自身もこの商品を推していたのだが、味のイメージがまったく湧かない。
だって、魚型の焼き菓子でしょ。それにハムと玉子は入っていて本当にウマいのかな。よく見ると、総菜系の具が多い気がするんだけど。バーガーってのには肉が入ってんのかな?
それにしても、当時の福岡との価格差がすごいことになってる。砂子間のレビューではハムエッグが180円だったが、ここでは320円。観光地価格 + 原材料費の高騰を考えると仕方ないよな……。
・むっちゃん万十は、むっちゃん万十
このお店にはイートインスペースがあったので、買った商品をその場で食べることにした。購入したのは、あの「ハムエッグ」(税込320円)と、豚の角煮が入っているという「とんとん」(税込370円)である。
これがあの有名なむっちゃんか。その姿は正直ブサイク……、いや愛らしい姿である。干潟に生息する「ムツゴロウ」、そのものだな。
正面から見ると、生地の継ぎ目でウルトラマンみたいに見えなくもないな、うん。
で、食べてみると生地がめちゃくちゃ柔らかい! たい焼きみたいにカリカリかと思ったらそうじゃなかった! フワフワのカステラ生地だ。だから「むっちゃん焼き」ではなく、「むっちゃんまんじゅう(万十)」なんだな。
でね、これマヨネーズがめっちゃ合う! 強いて言うなら、お好み焼きに近い印象かな。軽く塩気のきいた生地と、コクのあるマヨネーズ。そこに玉子や豚肉など、味の強いものが入ってもしっかりバランスが取れている。
マヨネーズを抜けばカスタードや餡子などのスイーツ系でもイケる。要するに万能フードなんだ!
形状はたい焼き、食感はカステラに近い。だが、そのいずれとも違う。むっちゃん万十とは、むっちゃん万十という食べ物なんだ。
浅草にはあまたのフィンガーフードのお店が軒を連ねているのだが、ぜひ一度むっちゃん万十も食べて欲しい。「あなたの想像を超える美味しさである」と断言しよう。
・今回訪問した店舗の情報
店名 むっちゃん万十 浅草店
住所 東京都台東区浅草1丁目32-13-1F
時間 10:00~19:00
定休日 火曜日(および不定休)
参考リンク:むっちゃん万十浅草店、むっちゃん万十
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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