実を言うと、この商品が発表された時から嫌な予感はしていた。正確には「かつや」が公開した新商品のイメージ画像を見た時から、である。もしかすると “かつや者” としての本能が無意識に働いたのかもしれない。
本日2023年6月9日より期間限定で販売開始となった『豚カルビ焼肉とチキンカツの合い盛り』。もはや豚と鶏との最終戦争にしか見えない強烈な内容であるが、そこで浮き彫りになったのは「かつや」による組織的不正と、その圧倒的不毛さだった。以下でお伝えする。
・かつや新商品
先に事務的な説明から済ませてしまうと、新メニューは丼が税込869円、定食が税込979円。テイクアウトだと丼が税込853円、定食が税込961円となっており、単品での販売については記載なし。私(あひるねこ)は丼の方を注文した。
「かつや」の合い盛りメニューは基本的に毎回容赦のない内容だが、今回はいつにも増して壮絶である。ボリューミーなチキンカツの対戦相手に選ばれたのは、名前からして剛健な豚カルビ焼肉。それも「厚切り」と銘打たれている。殴り合う気満々ではないか。
事実、「かつや」が公開したメインヴィジュアルからは、そこはかとなく豚 vs 鶏のタイマン的空気が感じられる。言わばこれは食肉界のブレイキングダウン。本家のコンセプトが「1分間最強を決める」なのに対し、こちらは「種としての最強を決める」だ。ガチすぎるだろ。
・疑惑
思わず顔面にタトゥーが入っているタイプのチキンカツを探してしまうも、ここで私は奇妙な違和感を覚えることになった。実は先述したイメージ画像を見た時から引っ掛かっていたのだが……豚カルビ焼肉とチキンカツの間で、まるでレフェリーのように立っているこちらのキムチ。
いや、お前……
──どう考えても豚カルビ側の人間だろ。ジャッジ・キムチみたいな顔をしているが、カルビとキムチだぞ。誰が見たって豚の息が掛かっていることは明白。分かりやすいマネしやがって、阿部四郎かお前は。ブレイキングダウンに悪徳レフェリーとかいらないんだよ! ただでさえ不良だらけなんだからキャラが渋滞すんだろ!!
かつてない厚みを伴いチキンカツと視殺戦を繰り広げる豚カルビは、ごま油が香る甘辛なタレで焼き上げられていてご飯との相性は抜群。キムチとも合わないワケがないだろう。なんならキムチの横に刻み海苔まで待機してっからね。関係者買収されすぎである。
それにしても、こんな露骨な不正を何故「かつや」は容認しているのか? もしかして、お前も加担している側なのか? どうなんだ!? ここまで無法地帯だと、残念ながら「かつや」による組織的不正の可能性も疑わざるを得ない。「かつや」よ、本当にこれでいいんだな……?
と、思いきや。
私としたことが、つい豚カルビ焼肉が勝利を収めたかのように話を進めてしまった。それではここで、冷静にもう一度よく丼を見てほしい。
チキンカツ、デカすぎじゃね?
・下駄かよ
え、ちょっと待って。合い盛り丼なのに……なんかめちゃめちゃリングからハミ出してるんですけど。結論から言うと、いくら豚カルビが厚切りになったところで、チキンカツの基本スペックがチートすぎてまったく勝負にならない。朝倉未来に挑む後藤祐樹くらい相手にならないのである。
・圧勝
まさかこんなに全力でチキンカツが入っているとは思わなかったぞ。さすがにキムチとは合わないが、ザクザクジューシーで安定してウマし。この充実した食べ応えの前では、豚カルビもド派手にKO待ったなしだろう。私の脳裏には拳をブンブン振り下ろす全盛期のヒョードルが浮かんでいた。
・60億分の1の鶏
もちろん豚カルビも健闘はしたんだけど、そこはプロとアマの違いというか、やっぱり「かつや」はカツ屋なんだという当たり前の事実に改めて気付かされた次第だ。ブレイキングダウンに全盛期ヒョードルが来たら、そりゃそうなるよなって感じ。不正とかもう関係ない。
豚カルビ焼肉がチキンカツと互角に渡り合うためには、現在の2倍以上の量が必要になってくるだろう。豚カルビが少ないというよりは、単にチキンカツがデカすぎるだけという印象を受けた。どんな不正もボコって解決する脳筋チキンカツ先輩、マジで最強である。
参考リンク:かつや
執筆:かつや者・あひるねこ
Photo:RocketNews24.
★「かつや」関連の記事はこちら → シリーズ「かつや激闘集」
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かつやの新商品「豚カルビ焼肉とチキンカツの相い盛り丼」、想定していた以上にチキンカツの圧が強い。取り急ぎ。 #続きは記事で pic.twitter.com/kJPU0UKOiA
— あひるねこ@ロケットニュース24 (@ahirunekoindie) June 9, 2023
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