昨年「連日のようにかき氷を食べているうちに胃腸が弱って夏バテ状態になる」という事態を筆者の身に引き起こしたチェーン店のかき氷食べ比べ企画。こりずに今年もやってみたい。だって好きだもの。

全国チェーンのファミレスやカフェを対象に、定番品の「いちご」と、その店の個性が出ていそうなオリジナルメニュー1品をチョイスする。いわゆるフローズンドリンクは除く。

トップバッターは「ガスト」だ。今年は5月25日(木)からの初夏メニューでいち早く登場。もう食べられるぞ!


・「ふわとろホイップのかき氷 いちご」(都市部価格:税込350円)

まずは定番品の「ふわとろホイップのかき氷 いちご」(税抜318円 / 税込350円)から!

昨年の「いちごと練乳のかき氷」は税抜なんと299円という破格値だったので若干の価格アップ。それでも他店に比べるとかなり安いはずだし、昨今の物価上昇を考えるとやむを得ない流れ。

練乳がホイップクリームに変わり、チェリーがのるなどレトロ喫茶の1品のようなポップなビジュアルに変化した。ふわふわの帽子で可愛らしい。

氷は例年どおりザックザクのガッリガリ系! 歯で氷をカリポリとかじりながら食べ進めるイメージだ。ふわふわ系のかき氷が台頭しているいま、この昔ながらの食感はひとつの個性になっている。

このタイプは空気をあまり含まず「へたらない」ので、見た目以上のボリューム感で食べられる。食べても食べても「なかなか減らない」という感覚を味わえるぞ。そして味の決め手となる、いちごシロップは……


普通


とにかく普通


「いちごシロップ」という名から連想するとおりの味で、それ以上でも以下でもない。とくに個性や特徴もない。強いて言うなら味は控えめ。店舗によって「盛りのよさ」は異なるだろうが、だんだんシロップが不足して白っぽくなるのもご愛嬌。

シロップ単体だとちょっと味が薄く、物足りなく感じるくらいだが、おそらくそれは、ホイップクリームと合わせること前提だろう。

ホイップクリームは見た目のとおりふわっふわで、とろりと甘い。両者を合わせて完全体となり、優しい味のクリーミーかき氷の誕生だ。

ソフトクリームと比べて身体が冷えないので、ホイップクリームのほうが断然好きという人も多いと思う。



・「ふわとろホイップのかき氷 宇治抹茶」(都市部価格:税込450円)

もうひとつのメニューは宇治抹茶。ふわとろホイップクリームがのっているのは、いちごと同様。

十勝あんと白玉3個のトッピングがつき、そのぶん価格はいちごの100円増しになっている。それでも税込450円のワンコイン以下だ。

「ほろ苦宇治抹茶ソース」と表現されているのだが、その通りシロップはかなり渋い。お茶の風味が感じられる大人向けメニューだ。小さな子どもさんだと「苦い!」と言うと思う。

こちらもシロップ単体だと少々物足りなく、ホイップクリームなどのトッピングと合わせることで完成するメニューだ。絵面(えづら)はちょっと汚いが、すべてをぐるぐる混ぜるのがおすすめ。



・圧倒的な安さと手軽さが魅力のガスト

昨年、筆者は他のチェーン店をいくつか食べ歩いてからガストにたどり着いた。店舗によっては1000円を超える商品もあるなかで、ガストのワンコイン以下という価格は際立ち、また氷の粒が立っているガリガリの食感も新鮮だった。

今回は他店との比較がないのでついつい「フツー」という感想になってしまうが、やはり安価であること、ファミレス店舗数トップ(ガストとサイゼリヤが2強)でどこでも食べられること、奇をてらわない定番の味であることは大きなアドバンテージだ。

「かき氷を目的に店舗に行く」というほどの主役感はないが、汗をかいて歩いた後の休憩や、食事のついでにチョイ足しするにはぴったり。今年も暑い夏の始まりだ。

※いずれも販売は10:30からで、価格は地域によって異なる。


参考リンク:ガスト
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.