先日、宿泊予約サイトで新宿近辺の宿を探していたら、赤坂見附駅から徒歩約2分の「かぷせる旅籠 赤坂 SPA:BLIC INN」なる宿を見つけた。オープンしたばかりのカプセルホテルで一泊料金は5000円以下なのだが、「カプセルホテルの体験を超えた滞在」ができるらしい。
赤坂見附だったら地下鉄で新宿まで10分もかからないしいいかも。ってことで予約。実際に泊まってみてどうだったかというと……マジで都内最高レベルのカプセル宿だった。仮に3000円以上5000円以下の階級で分けたら王者になれるのでは。以下で詳しく紹介したい!
・スナックビルのような建物
駅から徒歩2分とはいえ、一応ナビの案内に従って歩いて行くと……地方のスナックビルのような建物にたどり着いた。昭和のデュエットソングが聞こえてきそうな雰囲気が漂う、赤坂月世界ビルの3階が目的地「かぷせる旅籠(はたご)赤坂 SPA:BLIC INN」である。
ちなみに同ビル地下1階には、格闘技ファンおなじみの総合格闘技ジム「トライフォース赤坂」が入っている。「おお〜、ここがあのトライフォース赤坂か」と観光気分を味わいながら3階へ。エレベーターの扉が開くと、和の風情ただよう非日常空間が広がっていた。
落ち着きと風格ある佇まいはまるで純和風旅館。公式サイトによるとコンセプトは「侘び寂び」で、超都心にありつつも山里の高級旅館を思わせる施設だという。チェックイン手続きをしてからスタッフの方に館内を案内してもらい、リストバンドキーを受け取った。
どうやらカプセル宿に、サウナ & スパ施設「SPA:BLIC 赤坂湯屋」と食事処「涼庵」が併設しているらしい。入浴利用だけなら2時間2200円から。カプセルとサウナは男性専用だが、食事処は男女ともに利用可。どこも外国人ウケ間違いなしの純和風空間である。
・2種類のサウナ
さっそくロッカーに荷物を預けて大浴場へ。サウナは2種類……どっちもヤバい。定員20名の『薙(なぎ)』は、サウナ室内の絶対湿度を維持する世界初の「AIオートロウリュ」を搭載。噴射量もタイミングも適時適量。あっという間に滝のような汗が流れるのだ。AIすごい。
『荒(すさ)』は定員9名でセルフロウリュOK。その名のとおり、荒ぶるサウナ。三段構えで刺激を求めるなら絶対に最上段。息苦しいし眼球まで熱を感じる……きっと修行気分が味わえるだろう。ううむ薙と荒、どちらも良い。贅沢な国産ヒノキの香りも素晴らしかった。
てか、何より最高だったのは空いていたこと。オープンしたばかりだからか、ソロサウナを満喫してしまった。温・冷風呂もまさかの貸切状態。こんなに自由に使えるのは今だけかも。
・カプセルエリアにシャワーもあり
ちなみに後で分かったことだが、宿泊利用の外国人の方は、カプセルエリアのシャワーを利用していたようだ。そういえば、大浴場のシャワーが全部固定式でチョイ使いづらいのが気になった。ま、それを含めても満足度はMAXなんだけど。
そうそう、アメニティも驚くほど充実していて、五つ星ホテルクラスのタオルのほか、歯ブラシ、ヘアブラシ、髭剃り、化粧水、ヘアワックスなど必要なものは揃っている。浴衣タイプの館内着は外国人ウケしそうだ。
・92畳のリラックススペース
そしてリラックススペースも心安らぐ和モダンの空間で……誰もやっていなかったが囲碁や将棋まで楽しめる。しかもこの休憩室は都内最大級の92畳という広さ。そんでもって座布団もふかふか。なんなら館内だけでちょっとした小旅行気分が味わえてしまうだろう。
・カプセルエリアもきれい
カプセルルームは46室。清潔感があるだけでなく、外気吸入ユニットが装備されているから新鮮な空気が室内に行き渡るのもポイント。大谷翔平選手愛用アイマスクを使ってぐっすり眠れました。ただ……
起床後もサウナを楽しもうと思ったら……7時から11時まで清掃時間だったため大浴場に入れず。シャワーをサッと浴びて退館することにした。ついでに欲をいえば、「涼庵」に朝食メニューもあれば120点満点だったな〜。
・総合的な満足度はかなり高い
──まとめると、たしかにカプセルホテルを超えた滞在はできる。館内は雰囲気が良く、清潔感もあってとにかく美しい。宿もサウナもこれからさらに人気が高まるはずだ。
立地的にも便利なので、仕事や観光で東京に訪れる方の拠点にいかがだろうか。ワークスペースもあるので日常使いにもおすすめである。ぜひ!
・今回ご紹介した施設の詳細データ
名称:かぷせる旅籠 赤坂 SPA:BLIC INN
住所:東京都港区赤坂3-10-4 赤坂月世界ビル3F
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]