兵庫県姫路市のご当地朝食といえば「アーモンドトースト」らしい。どれほど有名かというと、ケンミンショーで紹介されるレベル。簡単に言えば、地元民が熱愛する必食グルメということだろう。
なんなら千絵ノムラ記者は1度食べたアーモンドトーストが忘れられず、専用のアーモンドバターを取り寄せて自宅で名店の味を再現させたそうだ。そんなに美味しいなら見逃すわけにはいかねえ。ってことで “忘れられないアーモンドトースト” を食べに行ってみた。
・姫路のモーニング
やってきたのは、70年以上の歴史を持つ『創作西洋菓子 大陸』。姫路市内で最も古い喫茶店で「時が止まったかのようなレトロな店内」も魅力的だという。
姫路駅から歩いたら10分くらいかかるだろうか。みゆき通り(アーケード商店街)を真っ直ぐ進み、代ゼミサテライン予備校のある十字路を右折すると「茶房 大陸」の看板が見えた。歴史を感じるレトロな喫茶店である。ローマ字で書かれた “Tairiku” も渋い。
扉を開けると、まさに時が止まったような空間が広がっていた。艶のある一枚板のテーブルも重厚感の漂うダークブラウンの椅子も創業当時から使っているそうだ。ほんの少し薄暗い照明もアンティーク調の雑貨も昭和レトロ。小説に出てきそうな雰囲気である。
「モーニングセットにしますか?」と店員さん。セット内容は「ハムエッグ・トースト・ミニサラダ・フルーツ・コーヒーもしくは紅茶」とのこと。かなり充実した内容だが、やはり食べるべきはアーモンドトーストだろう。
ってことで、アーモンドトーストセット(950円)を注文した。ミニフルーツと飲み物の付くセット。ドリンクは大陸ブレンド(ホットコーヒー)。
トーストしてからアーモンドバターを塗るのではなく、塗ってからトーストするのが姫路スタイル。おかげでしっかりキツネ色である。香ばしくて甘いアーモンドバターの香りがもう美味しい。
いざ食べてみると、さっくり・ふんわり・しっとりの三拍子揃った食感。さらにカリカリしたアーモンドクランチの食感も面白いし美味しい。バターが染み込んだパンがとろけていく。めちゃめちゃうまいし歴史を感じる。
アーモンドバターは洋菓子店の顔を併せ持つ同店のノウハウを活かした特製のバターなのだとか。濃厚なのにさっぱりした後味を楽しめる。クセになる美味しさだ。きっとまた食べたくなるだろう。
コーヒーの取っ手は左側にある。左手で取っ手を持ち、右手でミルクや砂糖を入れてスプーンで混ぜるためだ。昔ながらの喫茶店に多いスタイル。やや酸味の感じられるコーヒーはトーストの香ばしさとも合う。可愛くカットされたフルーツも美味しい。贅沢な朝食となった。
姫路に来て「アーモンドトースト」をスルーするのはマジでもったいないと思う。機会があればぜひ地元民のソウルフードを食べてみてほしい。レトロな雰囲気が好きな方は大陸へ。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 創作西洋菓子 大陸
住所 兵庫県姫路市綿町89
時間 8:00〜17:00
休日 年末年始以外、無休
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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