ロケットニュース24

「回転寿司テロ」のような行為はSNSがない時代からあった? 妻が現場に居合わせたという “ファミレス爪楊枝事件” がいろいろとエグい

2023年2月6日

2023年になってもっとも世間を騒がせているのが、例の “回転寿司テロ事件” であるという事実に心からうんざりしている。ネット上は事件の加害者、及びその撮影者を非難する声であふれており、中には「TikTokを廃止しろ」なんていう過激な意見も見られた。

たしかにSNSが普及してからというもの、こういった事件がやたらと目につくようなったことは否定できないだろう。しかし、それは果たしてSNSだけのせいなのか? 私(あひるねこ)の妻がSNSのない時代に目撃したという事件が、なかなかにエグいためお伝えしたい。

一応、閲覧注意だ。

・SNS前夜

これは今から○○年前、東京都内での話である。妻の年齢がバレてしまうため薄っすらボカすが、当時はTwitterも Instagramもなく、ましてやTikTokなんて影も形も存在しておらず、あるのは懐かしのmixi(ミクシィ)くらいだった。そんな時代だ。

妻が友人の家に遊びに行くと、その友人の友人グループも遊びに来ており、その後、みんなでファミレスに行くことになったという。まあまあ ありがちなシチュエーションだと思われるが、その中の一人がちょっとヤバめな男だった。そう、お察しの通り “ペロ夫” である。

妻によると “ペロ夫” はやや不良っぽい雰囲気で、B系(懐かしい)のファッションに目覚めたブタゴリラみたいなルックスだったんだそうな。よって本稿では、男を「熊田薫(くまだ かおる)」と呼称することにしたい。


さて、舞台はファミレスに移る。妻は薫から少し離れた場所に座っていたため、どんな文脈かは不明とのことだが、ふとした瞬間、薫がおもむろにテーブルに置いてある爪楊枝に手を伸ばすのが目に入った。もちろん個別に包装などされていない。裸(ら)である。裸の爪楊枝である。

そして次の行動は……残念ながら皆さんのご想像通りだ。薫は楊枝を手に取ると、それをニヤニヤしながら口の中に入れ、出したり入れたりを高速で繰り返した。もはやペロペロではない。あえて擬音化するなら……


スポスポスポスポスポスポ!

一通り出し入れを堪能した薫は、気が済んだのか爪楊枝を元のケースに戻し、さもオモロいことをしたかのような表情で一言「次にこれ使うヤツ、どんな気分かな(笑)」と呟いたそうだ。おまえんちの八百屋たたき壊したろか。

・地獄

この薫の奇行に妻はドン引き。しかし、特に注意もできなかったという。まあそれは状況的に仕方ないと思うが、本件の地味にヤバイ点として、誰も薫の行動を撮影等していたワケではないということが挙げられるだろう。つまり薫は、ただ自分がやりたくてスポスポしたのである。

個人的には何が面白いのか1ミリも理解できないし、これで良しとする薫の思考回路もまったくもって意味不明としか言いようがない。普通、イタズラって最後まで見届けるものやん。何が目的なのかサッパリ分からん。どういう感覚してんだよマジで。

そして……おそらくこれが今回最大の衝撃ポイントだと思うのだが、あなたは一連の回転寿司テロのイメージから、薫が高校生、もしくは未成年だと勝手に思い込んでいやしないだろうか? バカで幼稚な子供の犯行であると。しかし……恐ろしいことに実は違うのだ。

なんと薫は、この時点で大学を卒業して就職もした社会人なのである。そう、立派な会社員だ。と言っても、20代前半でまだまだ若者ではあるが、企業に属している人間がファミレスで「これ次に使うヤツ、どんな気分かな(笑)」と爪楊枝をスポスポしているなんて、一体誰が想像できるだろうか。

・SNSがすべてを可視化する

たしかにTikTokをはじめとするSNSが、回転寿司テロのような迷惑行為を助長している可能性は否定できない。しかし、SNSがない時代にもこういう輩は確実に存在していたし、そこにはいい大人も含まれていたという事実は、皆が理解しておくべきだろう。

これまで成立していた日本人の性善説に基づいたサービスは、もしかしたら成立しているように見えていただけで、実は最初からすべて幻想だったのかもしれない。

執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

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