サンジュン記者の熱心な布教活動のおかげで、ついに私もインド映画『RRR(アールアールアール)』を劇場鑑賞した。凄かった。マジでずっとクライマックス状態……ビームもラーマもヤバ過ぎ。RRR前とRRR後で人生が大きく変わったレベルの衝撃だった。
そんな『RRR』については以前の記事をご覧いただくとして……とにかく強烈なインパクトを残した作品だったから、鑑賞後に「RRRのような面白いインド映画は他にないだろうか?」と思われた方もきっと多いだろう。
インド映画好きの方に聞けば、たくさんオススメ作品を教えてもらえると思うが……私が自信を持って推薦するのは『バジュランギおじさんと、小さな迷子』である! とくにRRRでビームに惚れた方は見逃すな!
・ワイルドな見た目とピュアな心
『バジュランギおじさんと、小さな迷子』の主人公は、ワイルドな風貌でもピュアな心を持つパワン(バジュランギおじさん)。んで “小さな迷子” というのは、声を出せないパキスタンの女の子シャヒーダーだ。あらすじをざっくり紹介すると……
声の出ないパキスタンの少女シャヒーダーは、お母さんと一緒にインドの寺院に願掛けに行くが、帰り道にインドに取り残されてしまう。そんなシャヒーダーが出会ったのが……バジュランギおじさんだ。歴史、宗教、経済など様々な面で対立するインドとパキスタン。
それでもバジュランギおじさんは、パスポートもビザもなしに国境を越えて、シャヒーダーを家に送り届けることを決意する。国境では警備隊に捕まり、パキスタンではスパイに間違われて警察に追われる波乱万丈の2人旅……そこには思いもよらない奇跡が待っていた。
「とことん真面目で超ワイルドなオジサンと、守る者のいない少女」という関係が、RRRで言うところのビームとマッリのよう。やはり……鬼のように強いピュアなオジサンは最高だ! しかもバジュランギおじさんを演じるのは……
インド映画界のスーパースター、サルマン・カーンである。サルマン・カーンはボリウッドの生きる伝説として知られ、インド映画で最も影響力のある「3大カーン」の1人。バキバキの肉体と優しげなタレ目が “曲がったことが大嫌いなアニキ役” に最高にハマっている。
https://twitter.com/Bajrangi_movie/status/1266593885830049792
もちろんダンスもキレッキレ! RRRでは “ナートゥダンス” がマジで最高だったが、バジュランギおじさんでは「登場シーンのダンス」と「チキンダンス」が人気。チキンダンスは、母親が恋しくなって涙を流すシャヒーダーのために踊ったコミカルなダンスだ。どっちも最高。
もう1つ、迷子の女の子シャヒーダーがめちゃめちゃ可愛い。彼女が笑うとこっちまで笑顔になってしまう。名前も身元も分からない(話せないため)が、習慣の違いからイスラム教徒であると判明、さらに対立するパキスタンに家が……となっても、絶対に助けたくなるレベル!
・インドパワー全開の超ストレートな内容
まとめると「真面目な男が危険を顧みずに人助けをする」という超ストレートな物語だが、インドパワー全開で熱量100倍なので必ず刺さるハズ! 鑑賞後に「私もバジュランギおじさんのような親切な男になりたい」と、とてもシンプルに思ったのだった。
ちなみに日本でも感動的なストーリーが口コミで評判を呼んで、90館を超える劇場でロングランヒット。アメリカの映画批評サイト「Rotten Tomatoes(ロッテントマト)」の満足度は驚異の100%をマーク。国や宗教を超える感動の物語は全世界でヒットしたのだ。
学生時代に映画館でアルバイトをしていた私は、たまに当時のバイト仲間と情報交換をするんですけど、バジュランギおじさんはマジでみんな絶賛している。RRRでインド映画にハマった方にぜひ観てもらいたい1本だ。わかりやすい作品なのでぜひ!
参考リンク:映画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』公式サイト
執筆:砂子間正貫
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