その昔、起業を志す者が投資家にプレゼンテーションして出資を募るリアリティ番組があった。そう、『マネーの虎』である。2004年3月の放送終了から約20年を経て、マネーの虎(投資家)たちにもさまざまな変化が起きている。
たとえば、元祖行列のできるラーメン店の先駆け、とんこつラーメンの一大旋風を巻き起こした「なんでんかんでん」。川原ひろし社長は紆余曲折を経て現在も事業を継続しているのだが、このたび東京・北区にパスタ屋さんをオープンした。
その名も「パスタの虎」だ。得意のとんこつを使ったパスタを出しているそうだが、はたしてその味は!?
・牙も爪もない虎
お店はJR埼京線十条駅近くにある十条銀座の中ほどにある。2022年11月21日、以前「せい家」というラーメン店があった場所にオープンした。
店のチラシには川原社長と虎のイラストが描かれている。どうやらこのお店は、パスタだけでなくカレーも提供するらしい。
それにしても可愛らしい虎だなあ。あの頃のマネ―の虎たちはめちゃくちゃ怖かったぞ。それが今では牙も爪もすっかりなくなって、丸くなっちまって……、ほぼゆるキャラだな。
・濃厚とんこつクリームパスタ
さてメニューは、和風パスタを中心にナポリタン・トマト・バジル・ペペロンチーノなどひと通り揃っている。ちなみに大盛り無料で、2倍以上の「山盛り」はプラス250円となっている。また、現在開店サービス期間中でパスタメニューは全品100円引きだ(終了日未定)。
ところでカレーの虎のメニューはどこに? 中に入って券売機を見たところ、カレーも提供予定のようだが、現在(2022年11月28日)は注文できない状況だった。追々、ラインナップに加わるのだろう。
注文したのは、なんでんかんでん特製の「濃厚とんこつクリームパスタ」(通常税込1090円)と「シーザーサラダ」(税込450円)。まずサラダが出てきたんだけどデカいな! 皿にどっさり野菜がのっかっている。こんなにデカいとわかっていたら、ミニサラダ(税込190円)を頼んだのに。まあいいか……。
そして出てきたとんこつパスタがコレ。見た目は完全にラーメンです。
この海苔がのってると、たとえパスタとわかっていても、ラーメンなんじゃないか? と疑ってしまうな。
ではさっそく食べてみよう。麺は一般的なスパゲッティ、中に芯が残るアルデンテに仕上がっておりスープとよく絡む。見た目のラーメン感が拭い去れず、食っている間も「これラーメンじゃないよな?」と何度も自問してしまった……。
スープのベースはたしかにとんこつだ。しかしギリギリいっぱいのところで、クリームのまろやかさが「パスタだ!」と主張してくる。この味の感触は、強いていえば天下一品のこってりスープにスパゲッティを入れた感じだろうか?
今回はあえて、なんでんかんでんの特徴を持つとんこつクリームパスタを食べてみたが、ナポリタンやペペロンチーノを食べれば、さらなる店の特徴を垣間見ることができるかもしれない。
・今夏の手術を経て
なお、川原社長は今年夏に6時間に及ぶ心臓の手術を受け、約1カ月間入院していた。無事に退院した後にこうしてパスタの虎をオープンするに至っている。全盛期までではないにしても、昔の本店のように長らく人に愛され、客足の絶えない店になってくれることを願うばかりだ。がんばれ、川原社長!
・今回訪問した店舗の情報
店名 なんでんかんでん パスタの虎・カレーの虎
住所 東京都北区上十条2丁目24-9
時間 11:00~22:00(当面の間21:00閉店、L.O.21:00)
参考リンク:東スポWEB
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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