あいすの家といえば、北海道民なら知らない人はいないほどの有名なアイスクリームショップである。本店は夕張郡にあって、1994年の創業以来、多くのファンたちを虜(とりこ)にしてきた。その人気店のアイスが、なぜかコインランドリーで食べられるという……

みなさんはコインランドリーを利用したことはあるだろうか。洗濯から乾燥まで60分ほど、この待ち時間でのんびりとアイスを食べられたらどんな気持ちがするのだろう。実際に行ってみた。

・早速、中へ

私がやってきたのは、札幌市手稲区にあるHappy Wash(ハッピー・ウォッシュ)新発寒店。2022年3月、こちらのコインランドリーの中にあいすの家がオープンした。


見た感じは普通のコインランドリーだが、入り口を覗くと確かにアイスクリームショップがあった。なぜ? どうして?

コインランドリーの中でアイスの販売を始めたわけについて、ハッピー・ウォッシュを運営している株式会社エースランドリー営業部の小林さんから話を聞くことができた。


・あいすの家の秘密

コインランドリーとアイスクリームの秘密は、ハッピー・ウォッシュを展開している株式会社エースランドリーにある。昭和47年創業のクリーニング店で、営業部の小林さんのお父さんがこちらの会社の代表だ。

小林さんいわく、代表であるお父さんが「あいすの家」の大ファンなこともあり、コインランドリーにFCとして出店が決まったという。株式会社エースランドリーが掲げる未来は衣食住のサービスの提供にある。衣服と住まいにクリーニングがあり、食を担うものがアイスクリームショップとなった。早速、あいすの家のアイスクリームをいただきたいと思う……


その前に、コインランドリーで洗濯をすることをうっかり忘れるところだった。今日は普段着のキツネを持ってきた。できるだけフワフワな仕上がりを期待したい。

コインランドリーなので、やることはとてもシンプルだ。キツネをドラムにいれて、表示に従えば洗濯は自動で始まる。今回は、お店のおすすめのプレミアムコース(1500円)を選択した。


あとは60分待つ……


・アイスの時間がやってきた

いよいよ待ちに待ったスイーツタイム。あいすの家といえば、ソフトクリームが有名だ。なお、店内では食べられない。外のベンチは建物に沿って2箇所あるので、そちらで食べよう。


こちらのソフトクリーム、写真ではわかりにくいが本店で期間限定販売されている「こいミルクソフトクリーム(380円)」という商品だ。味は濃厚でまろやかな乳脂肪分多めのものになる。


新鮮なミルクを冷たくして、そのままアイスクリームに仕上げたようなイメージだ。ミルク感が強めで、しっかりとした北海道らしい味わいが特徴のソフトクリームになる。本店で期間限定のアイスを、こちらの店舗では営業期間中にずっと食べられるのが嬉しい。

もう一つ、私が気になったのは、こちらの商品……


本店では見たことがない。ハッピー・ウォッシュのあいすの家限定のアイスクリームのようだ。コーヒーフロートもいいが、ここはコーヒー好きとしてアフォガートにしよう。


アフォガートはイタリア語で「溺れた」という意味になる。これからエスプレッソでソフトクリームを溺れさせたいと思う。


香りの良いエスプレッソ……


ソフトクリームとエスプレッソは最高の組み合わせに違いない。熱いエスプレッソに冷たいアイスが混ざり、甘さ控えめのカフェ・ラテのようだ。暑い夏にはアフォガートで休憩することをおすすめしたい。


・洗濯物をすっかり忘れていた……

洗濯から乾燥まで、アイスを食べながらのんびりとしていると60分という時間はそれほど長く感じなかった。あいすの家の魔法なのかもしれない。乾燥が終わる合図を待って、ドラムを開けてみると……


キツネはポカポカでフワフワになっていた。コインランドリーの繁忙期は、衣替えの季節の4月から6月になる。私もこの時期に洗濯に来ることが多い。こんなにもフワフワな仕上がりになるのなら、次回は他の着ぐるみも洗濯しよう。

ハッピー・ウォッシュのあいすの家は、道内で6店舗ある。店舗ごとにラインナップが違うということなので、洗濯をしながらスイーツ巡りをするのもいいかもしれない。コインランドリーで洗濯をしながら、あいすの家に立ち寄る人たちも多いそうだ。

営業時間は11時から17時半で、定休日はなし。木曜日のみ13時からのオープンになる。混み合う時間は14時ごろから15時半くらいなので、洗濯をしながらのんびりとしたい場合は午前がおすすめだ。

・今回ご紹介したスポットの詳細データ

名称 Happy Wash(ハッピー・ウォッシュ)あいすの家新発寒店
住所 北海道札幌市手稲区新発寒2条1丁目1-12
時間 11:00~17:30(木曜日のみ13:00~17:30)
休日 無休

参考リンク:株式会社エースランドリー
執筆:あとり
Photo:RocketNews24.
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