フランスのマクドナルドには多くのご当地バーガーがある、という件について先日の記事で詳しくお伝えした。中でも主力選手『プティ・フォンデュ』の完成度たるや「さすが芸術の都」と唸らずにいられぬ美しさ。そんな中、さらに独創的な限定バーガーが存在していることをご存知だろうか。
その名は『Mc ChocoNuts(マックショコナッツ)』……なんとも甘そうな響きだが、実際に食べてみると死ぬほど甘い。マックショコナッツの正体は日本で馴染みのない “スイーツバーガー” なのだ。気になる全貌をお伝えしよう。
・あるパリの午後で
この日訪れたのはレピュブリック広場に面するマクドナルド。高級ブティックが立ち並ぶパリの一等地である。
カフェ好きで知られるフランスだけあって、パリのマクドナルドには『マックカフェ』を併設している店舗が多い。
同じ店舗内にありながら『マック』と『マックカフェ』ではカウンターが異なるケースがほとんど。
さすがはフランス、スイーツの数も種類も多い! そしてオシャレ!
・スイーツバーガーという概念
この日購入したスイーツは計5品。日本では見かけないものを中心にチョイスしてみた。
中でもメインの『マックショコナッツ』の全貌が……
これ。
パッと見は普通のバーガーと見分けがつかないが……
バンズをひっぺがすと中身はこんな感じ。チョコレートの塊にチョコレートソースを絡ませるという超ストロング・スタイル。チーズにチーズを合わせる『プティ・フォンデュ』といい、フランス人はコッテリしたのがお好みのようだ。
気になるお味は……想像の100倍甘いから覚悟しておいてくれ。例えるなら「生チョコを『ヌテラ』に浸して食べている感じ」とでも言おうか。バンズも普通のパンとは違い、外国のお菓子みたいな独特な味だ。甘い。とにかく甘い。
これで価格は2.5ユーロ(約341円)。1個で紅茶が10杯は飲めそうな甘さなので、長時間の作業をする場合などはコスパがいいと言えるだろう。
(※ パリでは『ハンバーガー』が2ユーロ)
・クロワッサン強し
すでに「しばらくスイーツは見たくない」という気持ちになっていたが、注文してしまったものは仕方ないので残るマックカフェ・スイーツも頂いてみるとする。
日本で高級スイーツとして近年知名度を上げた『カヌレ』(1.3ユーロ / 約177円)は、外側がタピオカみたいにモッチリ。そして内側は “しっとり” を通り越して “ヌレヌレ” 状態だ。ウマいけど甘い。
続いても日本で現在取り扱いのない『マカロン ブルーベリー味』(0.95ユーロ / 約130円)。すっっっごくブルーベリー。そして甘い。
『クロワッサン』(1ユーロ / 約136円)に関してはさすが本場・パリ。街のパン屋と遜色ないウマさである。
個人的に最も気に入ったのが『Pain Chocolat』(1.1ユーロ / 約150円)という、中にチョコレートが織り込まれたサクサクパン。表面のパリパリが硬すぎて、パンというよりビスケットに近いかもしれない。何より甘すぎないのが最高。私は一体、今日だけで何キロカロリーを摂取してしまったのだろう? 計算するのはやめておくか……。
・ちなみに……
日本人にはいささか糖度が高すぎたフランスのマックカフェ。お茶をガブ飲みした私は、最後にお店のトイレで用を足すことに。
すると……おっ!? 50セント(約68円)入れなきゃトイレのドアが開かない仕組みか。個人的な意見を述べると、このシステムはアリアリのアリだ。フランスの公衆トイレは極端に汚れているケースが目立つ。多少のお金を払ってでも、綺麗なトイレを使えるほうがよい。
さっそく50セント硬貨を入れ、中に入ると……
便座が無ぇ…………!
一説によると、欧米では公衆トイレの便座が盗難被害に遭うケースもあるのだとか。真相は不明だが、ともかく私はかなり恥ずかしい体勢で用を足すハメになった。パリでカフェを利用する際は、くれぐれもトイレ問題に注意してくれ!
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.