高級洋菓子メーカーというと「ゴディバ(GODIVA)」が真っ先に浮かぶかもしれないが、神戸発の「モロゾフ」を忘れてはならない。プリンもケーキも焼き菓子も、モロゾフなら間違いないというイメージを持っている人は私以外にも多いかと思う。

──ってことを2019年2020年2021年も書いたのだが……覚えておられるだろうか? もし覚えている人がいたら、「タイトルも去年と似たような感じやないか!」と思っているかもしれない。気づいてしまった人には申し訳ないが、言い訳をさせてもらうならば「モロゾフは仕方ないんですよ」と思わなくもない。

というのも2022年のモロゾフ福袋が……

──これ。2021年バージョンと比べたら……


!!!!


そう! 中身が去年とほほ一緒! マイナーチェンジは施されているものの、大体同じである。なんなら、2020年も……

2019年も……

ほぼ一緒。あまりにも同じだったので、写真もコピペしようかと思ったくらいである。

よって、中身に関しては「去年の記事を見て下さい。今年も大体そんな感じなんで」と言いたいところなのだが、いちおう中身を箇条書きで書き出し(去年からコピペして一部だけ変更)しておくと、こんな感じだ。

【2022年モロゾフ福袋(税込1080円)の中身】

・ラウンドプレーン(ミルクチョコレート / 70g)
・ラウンドプレーン(セミスイートチョコレート / 70g)
・アルカディア(アーモンド ※焼き菓子 / 70g)
・アルカディア(カシューナッツ※焼き菓子/ 70g)
・ファヤージュ(5個)


──こうして見ると、2021年の「ココアピーナッツ」に代わり2022年は「ファヤージュ」が入っているが、残りは同じ。したがって、5つのうち4つは変わらないということになる。


・ゴディバと比較してみた

福袋に対するモロゾフのこのスタンスは、同じく高級洋菓子メーカーの「ゴディバ(GODIVA)」と明らかに違う。ゴディバの方は、早い話がイベント大好きマン。毎年手を変え品を変え福袋を出してくるスタイルだ。

今年(来年)なんて、年末用の福袋(イヤーエンド ハッピーバッグ 2021)と年始用の福袋(ニューイヤー ハッピーバッグ 2022)の2種類を用意するという気合の入れっぷり。お色直しかよ。

しかも、年始用だけでもめちゃくちゃある。公開されている画像を並べると……


▼「ゴディバ ニューイヤー ハッピーバッグ2022 D(税込5000円)」

▼「ゴディバ ニューイヤー ハッピーバッグ2022 R(税込3000円)」

▼「ゴディバ ニューイヤー ハッピーバッグ2022 OL30(税込3000円)」

▼「ゴディバ ニューイヤー ハッピーバッグ2022 OL50(5000円)」

▼「ゴディバ ニューイヤー ハッピーバッグ2022 EC(税込6000円)」

▼「ゴディバ ニューイヤー ハッピーバッグ2022NY(税込2160円)」


──この通り。上に加えて、以前の記事で紹介した年末用も販売していたのだから、ゴディバの福袋はもはやスマホの料金プランのよう。頭が混乱するレベルでバリエーション豊富である。

ピッチャーで言うならば、多彩な変化球を駆使してくるタイプと言おうか。フォーク、スライダー、シンカー、スプリット、カーブ、シュート……などなど。あらゆる球種を投げ分けて、私たち客の心理を攻めてくる。


それに対してモロゾフは……

ストレート1本! なんなら、数年前からほぼ変わらないストレートなのだが、その球がめちゃくちゃ速いのだ。去年と同じような球だと分かっていても、気づけばバットを振っちゃう(買っちゃう)タイプの豪速球。

つまるところ、それだけコスパが優秀。加えて、使い勝手も優秀。というのも価格は税込1080円で、入っているお菓子はめちゃくちゃ高級ってわけでもなく、庶民的すぎるわけでもない。

ということは、誰かの家に持っていく場合でも、高価すぎて相手が恐縮しちゃう……って可能性は低いし、自宅で食べる場合はいつもより贅沢な正月気分を味わえる。

ひと言で言うならば、何もかもがちょうどいいのだ。「こういうのでいいのよ! こういうので!!」と言いたくなる心理のど真ん中に突き刺さる “火の玉ストレート” と言うべきか。

一方、ゴディバはモロゾフより価格がお高め。モノが良いのは分かるが、コスパや使い勝手となるとモロゾフが圧勝している……と思うのだがどうだろう。


・人気なので早めに売り切れる店舗も

なお、私がデパート内のモロゾフブースにいたスタッフに聞いたところ、モロゾフ福袋は新年の営業開始日の午後には売り切れる場合もあるのだとか。このあたりは店舗にもよるだろうが、逆に言うともっと早い段階で売り切れるお店だってあるかも。

よって、モロゾフの豪速球を味わいたい人は最寄り店舗の営業開始日等を確認の上、出来るだけ早めに向かった方が良さそうだ。

参考リンク:洋菓子のモロゾフ(公式サイト)、PRTIMES
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼新しく入った「ファヤージュ」は焼き菓子

▼レギュラーメンバー

▼アルカディア(カシューナッツ)の中身はこんな感じ

▼こちらも定番のチョコレート

▼ちなみに、モロゾフ福袋は袋の底を見たら中身が分かるよ