ファストファッションと言えばユニクロ? GAP? いやいや、ファッションセンターしまむらだろ! 売れないバンドマンである私(中澤)としては、ユニクロのキラキラしたメジャー感と一線を画するインディーズ感を放つしまむらを応援したくなってしまう。
東京の都市部であまり見かけないしまむらだが、実は浅草ROX3Gに入っているのですよ。というわけで、ブラブラしていたところ、靴コーナーで衝撃の靴を見つけてしまった。えッ! VANS!?
・VANS……なのか?
いやいや、しまむらにそんなガチのストリートシューズブランドが置かれているわけがない。しまむらの靴コーナーを知らない人でも分かるように説明すると、一個一個飾り付けられているのではなく、まとめて吊るされてたり棚に置かれてたりする感じなのだ。
そんなしまむらに VANS が入荷していたら、逆にニュースになってもおかしくない方向性の転換である。しかし、数多の靴の中から顔を出すアレは、色合いや形と良い、サイドのラインと良い、VANS にしか見えない。近づいて見ても、やっぱり VANS……
じゃないッ!!
「terawear emu」って書いてある! なんか名前が近未来でカッコイイ!! しかも、価格は税込み1969円が値下げされて1320円になっている! やッッッッす!!!
惜しむらくはレディースということ。できれば履き心地が知りたいところだが、サイズ展開はS、M、L、LLなので、足のサイズ27.5cmの私では厳しいかもしれない。
・女性に履き比べてもらおう
そこで女性に履き比べてもらう用にMサイズと、男でも履けるのか確認するために一番大きいLLサイズを購入。2足買っても2640円。本当に靴を買ったのかすら疑わしくなるレベル。
ちなみに、履き比べ用にABC-MARTで外見の似た VANS も購入したのだが、こちらは税込み6050円であった。VANS もシューズブランドの中では安い方なのに、値引き前の価格でそんな VANS の3分の1ってどういうことなのか? terawear emu 恐るべし。
さて置き、編集部にいた姉妹サイトPouchの百村モモに履き比べてもらうことに。まずは、terawear emu を履いてもらったところ……
百村モモ「わあ! ちゃんとしてますね!!」
──と好反応。「安いからペタペタなのかと思ったら、底も厚くてちゃんとしてる。くるぶしの部分の生地もクッション性があって靴擦れとかにならなそう。これが1320円って信じられない」とのこと。どうやら、質は問題なさそうだ。
・VANSを履いた結果
だがしかし、続いて VANS を履いてもらおうとしたところ……
百村モモ「え? VANS 凄ッ!」
──と、なぜか履く前に驚く百村モモ。一体何があったと言うのか? 百村に聞いてみると……
百村モモ「いや、2つを持ってみると VANS が凄く軽いんですよ。terawear emu だけだと何も思わなかったんですが、VANS を持った後だと、ずっしり感じますね。一方、VANS は羽根みたい。見た目も大きさもほとんど同じなのに、こんなに違うんだ……」
──と、手に持っただけで衝撃を受ける百村。さらに、履いてもらったところ……
百村モモ「うわああああ! 凄い!! 足が包まれる! 足の甲の部分って靴が合うかどうかの重要なポイントだと思うんですけど、VANS はその部分に柔軟性というか伸縮性があって凄いフィットします。terawear emu にはこういったフィット感を感じなかったので履く人の足の形を選びそう。
歩いてみても、VANS は一歩ごとに靴底がしっとりとカバーしてくれて次の一歩が軽い。一方で terawear emu は足を乗せさせていただいてる感じ。一歩に重力を感じますね」
──とのこと。「VANS は6000円でこれは凄い。terawear emu は別に悪くないけど1969円の限界を見た気分」と百村。自分が買うなら VANS との結論であった。
・頑張れしまむら
というわけで、装着感と機能性に価格差が出る形となった今回の比較。VANS の機能性って普段あんまり意識したことなかったけどやっぱり凄いんだな。
とは言え、terawear emu も VANS と比べるまでは問題点が見当たらなかったわけだから、1969円にしてはよくやった方だろう。しまむららしいインディー感のある商品と言える。安さを武器に戦うしまむら。今後もそんなしまむらを応援していきたい。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼ちなみに、LLに関しては、足サイズ27.5cmの私はやはり履けなかったが、26cmのYoshioはギリ履くことができた。おそらく25.5cmくらいの人なら男性でもフィットするかと思われる