ピーナッツ! 早いものでもうすぐ10月も終わり。だけどこちらはまったく終わる気配がありません!! でおなじみ、「週刊デアゴスヌーピー」のお時間である。さあ、今日も元気にデアゴスティーニ軍曹の奴隷になるぞ~~~!
ここのところ厄介なパーツが立て続けに登場したせいで、すでに私(あひるねこ)のライフはゼロに等しい。そろそろ簡単な作業回になってくれるとありがたいんだけど……という淡い期待はこの後、粉々に打ち砕かれることになる。ハッキリ言おう。この第41号は、デアゴスヌーピー史上最恐の悪魔である。
・第41号の中身
第39号から始まった「秋のシーン -凧(たこ)あげ」ボックス作り。たった2号の間に草パウダー、そして葉シートというラスボス級のパーツが登場してしまったのは予想外だったが、果たして今号はいかに? まず最初に出てきたのはチャーリー・ブラウンのフィギュアだ。
続いて左から支柱、骨、凧。
糸。そして……
凧用のしっぽシートと、初登場のパーツがたくさん並ぶ。うぎゃぎゃ! 前号の葉シートが終わったと思ったら、またしてもシート系か……。まあ1枚きりなのが救いだが。
しかし次の瞬間、私は信じられないものを見る。
え?
いや……
え?
ちょ、ちょっと……
は?
おい嘘やろ……!
・絶望
こんなことがあっていいのだろうか? 一度にシート7枚て。戦争かよ。完全に命(タマ)を取りに来ているではないか。この衝撃すぎる事態を前に気持ちの整理がつかないが、とにかく作業に入っていきたい。まずはしっぽシートをいつも通りデザインナイフでカット。切り離したら……
今度は結び目を中央で二つに切り分ける。
この時点でかなりの小ささだ。しかし、ここから先はさらにヤバイことになるぞ。なんと! 直径5mmにも満たないこの紙切れを、180°ねじれというのだ。いや、破けるやん! どうやれっつーんだよ!!
それでもなんとか頑張ってねじったら……
先ほど切ったしっぽに等間隔で貼り付けていく。
次に両面テープを幅約1mmにカットし、骨に貼る。
台紙をはがして凧を貼ったら……
二つある骨の穴に針を刺して、凧に穴をあける。
──と、ここまでサラリと書いたが、実は一つ一つの工程が異様にハイレベルだ。どうして今回はこんないちいち難しいんだ? しかし、デアゴスティーニ軍曹の要求はさらにエスカレートしていく。お次は糸にコシを出すため、指先にボンドをつけて……
糸を挟んでこすりつけるように、全体にしっかりボンドをなじませる。
・コシとは
私のような素人からすると、「糸にコシを出す」という発想がまず意味不明である。うどんかよ。何なんだ糸のコシって。噛み応えが出るのか、糸に。丸亀製麺なのか。出たとしてもボンド味だぞそれ!
ボンドをつけたら端っこにクリップなどを挟み、それを重りにして糸を伸ばしたまま乾燥させるらしいんだけど……え? これって乾くまでずっと持ってるの? ガイドには何も書いていないが、おそらくそうなんだろう。こうして、私の謎の棒立ちタイムが始まった。
時刻は深夜12時過ぎ。寝室に行こうとする妻が、私に向かって「何してるの?」と不思議そうに聞く。それはこっちのセリフである。教えてくれ。クリップを吊るしたボンドまみれの糸を持って、私は一体何をしているんだ。
・数分後
なんとなく乾いたっぽいので、糸を約3cmの長さに切って、その両端を凧の穴に差し込む。その後、反対側から糸先を約1mm出し、接着剤を少しつけて固定。それができたら……
凧の下側に先ほど作ったしっぽを貼る。
続いて糸を約15cmの長さに切り、片側を凧に固定した方の糸に結び付けていく。画像だとあまり伝わらないと思うが、この結ぶ作業も相当にムズい。細かい上に妙に糸がゴワゴワしていて、思ったように曲がったり丸まったりしてくれないのだ。そう、まさかのコシによる弊害である。
糸を結んだら結び目に接着剤を少しつけ、余分な糸をカットしてようやく完成! あ~、大変だった。今までの号とは比較にならないほど難しかったな。だがしかし……実はこの第41号、これでやっと半分なのだ。
・まだ前半戦
信じられないと思うが、この後にまだチャーリー・ブラウンの作業がガッツリ控えているのである。むしろ、ここからが本番と言ってもいいだろう。続きは次のページでお伝えするので、さらなる絶望が見たいという人はぜひご覧いただきたい。では2ページ目で!
参考リンク:デアゴスティーニ
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
さあ、それでは後半戦のスタートだ。ここからはチャーリー・ブラウンのフィギュアに糸を巻き付けるらしいぞ。まず背中側の穴に糸の片端を入れて、接着剤で固定する(途中まで間違ってボンドを使ってしまいました)。
乾いたら糸をフィギュアの溝に合わせて正面側に巻いていく。その際、腕など ところどころに接着剤をつけ、糸が外れないよう固定する。実はこの作業が地味に難しい。溝はかなり浅いので、常に糸をピンと張っていないと簡単に外れてしまうのだ。
今度は糸を背中側に戻し、2周目に突入。
そしたらまた正面で……
またまた背中。3周目だ。
3周目は糸を斜めに渡し……
再び背中で4周目。
巻く位置が上の方になるにつれ、より糸が外れやすくなって難易度が増していく。事実、私(あひるねこ)は何度も何度も失敗を重ね、そのたびに「くそったれェェェェエエエ!」とベジータのようなことを叫びかけた。
背中に戻ったら、巻き始めの位置で接着剤で固定。
背中の穴に支柱を差し込み……
支柱に開いた穴に、糸を上側から通したら完成なのだが……チャーリー・ブラウンよ、そろそろ言わせてほしい。
何のプレイなんだこれは。
・圧倒的疑問
体中に糸をグルグルに巻き付け、さらには、それが外れないよう接着剤で固定。まあここまでは良い(良くはないが)。だが、仕上げに背中から透明な棒を刺すって……それはあまりにもアブノーマルすぎるのではないか?
チャーリー・ブラウンの奇行を心配しつつ、続いて前号で組み立てた「凧あげ」のボックスを用意。木を外して、奥壁に支柱を差し込んだ。その結果……
いやマジかお前。
・ガチ勢
チャーリー・ブラウン、お前……ギチギチに縛られた挙句、逆さに吊るされるってただのド変態じゃねーか! 「週刊デアゴスヌーピー」に妙な下ネタをブチ込むんじゃないよ!! 少しは自重しろ、まったく……。
そしてお前も何してんだよ!
・有名なシーン
一応ご説明しておくと、チャーリー・ブラウンの体に凧の糸が絡まって木からぶら下がってしまうというのは、『ピーナッツ』では定番のシーンである。スヌーピーは、逆さまになっている飼い主の顔を逆立ちで確認しているワケだ。
シュルツのイラストで描かれる分には可愛らしいが、これが立体で再現されると、チャーリー・ブラウンもスヌーピーもめちゃくちゃシュールで面白い。なんで真顔やねんという気分になってこないだろうか。
・ラストスパート
さあ、もう少しだけ作業は続くぞ。先ほど外しておいた木の穴に、フィギュアと凧から伸びる糸をそれぞれ通す。
糸が抜けないよう注意しながら、木を地面の穴と右壁の切り込み位置に接着剤で固定する。
ここからも大変だ。フィギュアから伸びる糸がたるまないように引きながら、木の裏側のツメの間に通し、そのままぐるっと巻き付けて接着剤で固定する。ピンセットを使っての細かい作業は、ほぼオペである。
あとは凧としっぽの位置や形がバランスよくなるよう整え、接着剤で固定したら……
同様に糸を巻き付け、最後に余分な糸を切ることで……
ついに完成である!
・ミッションクリア
うおおおおおおお! やっと終わったァァァァァァァアアアアア!! 今回はマジでキツかった。キツすぎた。たぶん今までで一番難しかったんじゃないか。途中、本気で挫折しかけたぞ。ああ……ホントに大変だった。
だが木と凧が加わることで、一気に『ピーナッツ』の世界らしくなって最高である。最初はとんだド変態がおいでなすったと思ったが、スヌーピーもチャーリー・ブラウンも実にいい表情をしているではないか。苦労した甲斐があったというものだ! 第41号、無事クリアだぜ!!
ところが……
あなたは気付いているだろうか?
完成したと思いきや、実は……
葉シートがあと6枚も残っていることに……!
絶望はまだ、終わらない……。
ピーナッツ……!
参考リンク:デアゴスティーニ
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼最新情報は私のTwitterか……
#週刊デアゴスヌーピー 第41号、個人的には現時点で歴代最恐の鬼畜難易度だった。疲れた…。 #続きは記事で pic.twitter.com/ikRR84Pp9R
— あひるねこ@ロケットニュース24 (@ahirunekoindie) October 26, 2021
▼インスタで。