大人とは違う世界を見ている子供。そんな子供の発言を聞いていると、時に曇った目では決して見ることのできない真実に気づかされる。この度、幼稚園児を取材したところ、また1つ、世界の秘密を知ってしまったためお伝えしたい。

・ミルクのプロの今

話を聞かせてくれたのは牛乳を愛する6歳児チャン・レッドさん(仮名)。1歳の頃、ミルクのプロとして取材させていただいたが、5年経った現在、彼はコープの牛乳にハマっているという。

コープ牛乳がズラリと並ぶ彼の家の冷蔵庫。昼下がりには、自宅のリビングの椅子の上でグラスを傾けるチャン・レッドさんの姿が。グラスの中身はもちろんコープ牛乳だ。

・インタビュー

一体、何がそこまで彼を惹きつけるのか。さっそく話を伺ってみよう。お久しぶりです、レッドさん。ちょっと話を伺わせてもらってもいいでしょうか


チャン・レッド「いいよ」


──コープ牛乳は好きですか?


チャン・レッド「好きー!」


──これまで様々な牛乳を渡り歩かれてきたと思いますが、コープ牛乳に落ち着いた決め手は何だったんでしょうか?


チャン・レッドおっぱい。


──え? すみません、もう1回良いですか?


チャン・レッド「お っ ぱ い」


「おっぱい! おっぱい!」


──ちょっ! 待って待って!! 「おっぱい」とはどういう意味でしょうか?


チャン・レッド「え? おっぱい知らないの?」


「おっぱい! おっぱい!」


──あの、すみません! おっぱい自体は知ってるんですが……


チャン・レッド「それ!」


「おっぱい! おっぱい!」

・世界の秘密

ダメだ。弟とのシナジー効果で祭りみたいになってしまっている。そこで一端落ち着くのを待ち、インタビューを再開することに。ひと盛り上がりした後、こちらの呼びかけに応じ、椅子に戻ってくるレッドさん。コープの牛乳とおっぱいに一体どんな因果関係が


チャン・レッド「コープ牛乳が一番おっぱいに近い味がする」

な、なんだってェェェエエエ!?


チャン・レッドさんいわく、赤ちゃんの頃に飲んだおっぱいの味を覚えており、様々な牛乳の中でコープ牛乳が最も近いのだそうな。う、嘘をつくな! そんなことで惑わされないぞ!!


チャン・レッド「本当だよ。口の中でちゅっちゅとするともっと近づく」


「おっぱい! おっぱい!」

──そんなバカな!? しかし、私はコープ牛乳を飲んだことがないのも事実。おっぱいの味が気になるわけじゃないが、味わってみる必要はありそうだ。決しておっぱいの味が気になるわけじゃない

そこでチャン・レッドさんにコープ牛乳を分けてもらえないか聞いてみたところ「これは僕のだからダメ」とのこと。クッ、器が小さい

・コープにダッシュ

というわけで速攻でコープにダッシュした。おっぱいの味はどうでもいいが、ジャーナリストとして味わっておかねばなるまい。そう、これはジャーナリズム。ホント、おっぱいの味だからとかこれっぽっちも関係ないから。

コープ牛乳は500mlで税込み135円だった。パッケージには生乳100%と書かれている。おいおい、こんなこと書いちゃっていいのかよ……?

バッッ! ちっげぇよ!! おっぱいのこととか考えてねぇし

・テイスティング

まずは、普通に飲んでみたところ、口当たりが柔らかく甘みが強めなように感じる。試しにチャン・レッドさんの言っていたように口の中でちゅっちゅと遊ばせてみたところ、生ぬるくなり、さらにくちどけの良さが増した。


なるほどなるほど


これがおっぱいの味かあ……

大人になってから飲んだことはないし味の記憶もないのだが、なぜだろう? 確かに、そこはかとなく懐かしさを感じる。


子供だけが気づくことができるコープ牛乳の真実。大人も飲める最も安いおっぱいはコープにあったのかもしれない。やはり、子供は世界の秘密を知っている。

そんな秘密を教えてくれたチャン・レッドさんにありがとう。どこかで忘れた心の奥の柔らかい部分が共鳴した気がした。その気持ちを忘れないためにも、これからこの牛乳を冷蔵庫に常備しておこうと思う。いや、チゲエし! おっぱい味を味わいたいから買うわけじゃねえし!!

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.