シャインマスカットが旬を迎えているなか、2021年9月7日からデニーズにてシャインマスカットのフェアが始まった。目玉と思しき「シャインマスカットのザ・サンデー」をはじめ、登場したスイーツは全6種。
最近のファミレスのスイーツは値段が手ごろなだけでなく、そのクオリティも侮れない。どんな仕上がりか確かめるべく、さっそく食べてきたぞ!
・6種
ということで店舗にやってきたのだが、さすがに6種全制覇は量的にハードルが高い。もっとも強そうな「シャインマスカットのザ・サンデー(税込み1098円)」はマストとして、他2種まで絞ることに。
メニューには、それぞれのスイーツに使用されている具材が箇条書きにされている。
どうやら「シャインマスカットのパルフェ(税込み594円)」「シャインマスカットのちょこっとパルフェ(税込み438円)」そして「白ぶどうのゼリー仕立て(税込み328円)」の3種は、サンデーから使用する具材を減らしたようなものと見てよさそうだ。
ということで、サンデーの他に食べることにしたのは、サンデーには無い要素を持った「シャインマスカットの自家製ガレット(税込み768円)」と「マスカットゼリーのババロア(税込み548円)」の2種に決定。この3種で、全6種類の大体の味を把握することができるだろう。
・圧倒的マスカット力
程なくして届いたのがこちら。
最初に攻めるのは、もちろんサンデーだ。放っておいたらソルベやアイスが溶けそうだし。
トップ部分のアピール力は中々のもの。マスカット好きなら、このビジュアルだけでデニーズにダッシュ不可避かもしれない。半分くらいにカットされたマスカットの実がそれっぽく並べられ、片側には白ぶどうソルベが。ラズベリーの赤がマスカットの黄緑によく映えている。
ビジュアルを意識して配置したと思しき「おいり」も、スマートなチョイスだと思う。おかきの一種だが、これ自体には強い味がついていない。口に入ればすぐに溶けるため、マスカットの邪魔をせず、ビジュアル面での補佐に徹してくれるだろう。
下の方にはマスカットソースや白ぶどうゼリー、そしてマスカットクリームなどが詰め込まれており、上から下まで多様な形態に変化したマスカット味が続く。途中でサクサクしたグラノーラや、グニグニしたナタデココの層があるが、それらの食材は食感面でも飽きさせない。
途中に仕込まれたライムチーズクリームも、いいアクセントになっている。ライムの爽やかな酸味でマスカットのさっぱりした甘さが引き立つのだ。筆者も今回初めて知ったが、マスカットとライムの組み合わせは、マスカットをより美味く感じさせるもっとも洗練された組み合わせのうちの一つだと思う。
それなりにお高いシャインマスカットを使用し、税込み1098円でここまで工夫が凝らされたサンデーというのは、かなり満足度が高いのではなかろうか。
食感を変えつつも、どの部分でもマスカット味が徹底されているため、食べ終わる頃には「もう当分マスカットはいいかな」というくらいにマスカットを食った感で満たされる。
食後のデザートとしては量的に少しキツいと思うので安易に勧め辛いが、クオリティの素晴らしさはガチ。これだけ食べる目的でデニーズに行くのはアリだ!
・ババロア度は低め
続いては「マスカットゼリーのババロア」にいってみよう。ババロアが使用されているのは6種中こいつだけ。ということで、もちろんババロア部分に期待していたのだが……
見た感じババロアは全体量に対して少なめ。シャインマスカットとゼリーのエリアの方が広くなっている。
食べてみたところ、やはりビジュアル通りにほぼぶどうゼリーとマスカットの果実がメイン。個人的には他との差別化のためにも、ガッツリとババロアを盛って欲しかったかもしれない。マスカットフレーバーのババロアとか。
量的には少なめで、マスカット成分もそれなりに豊富なため食べやすい。だが、総量の少なさで選ぶなら「白ぶどうのゼリー仕立て」の方が良いかも知れない。そちらはゼリーの下に、サンデーで感動させられたライムチーズクリームが入っているので。ただし生のマスカットの量は減ってしまう。
となると、総量は控えめながらマスカットの量やライムチーズクリームも入っている「シャインマスカットのパルフェ」も候補に入れたくなるが……まあ、その辺は皆さんにご自分で悩んでいただくとしよう。人生におけるあらゆる悩みの中で、最も幸福な部類に入る悩みだろうし。
・実力派
最後は「シャインマスカットの自家製ガレット」。
ここにきてガレットってどうなんだよ? マスカット感少なめじゃないの? みたいなことは思ったが、食べてみるとそうでもないことが発覚した。生のシャインマスカットの量がサンデーに迫るほど多く、マスカットソースもかかっていて、マスカット力(ぢから)は強い。
ガレットの中にもバナナやグラノーラだけでなく、マスカットクリームがたっぷりと仕込まれていて、マスカットフレーバーは続く。
そして嬉しいのが、やはりライムチーズクリームだ。ぶっちゃけこれが入っているか否かで評価が分かれるほど、ライムとマスカットの相性は素晴らしい。そしてガレットには入っている。想像以上にガレットは優秀な仕上がりだった。
ここ数日、かなり気温の低い日が続いているため、人によってはサンデーやパフェなどで体が冷えて寒く感じるのがイヤという方もいるかもしれない。ならばガレットがいいだろう。これはそこまで冷たくなく、それでいてマスカット成分は充実しているので。
・サンデー
ということで、一気に3種。具材としては全て網羅してきたわけだが、いかがだっただろう。実際にどれをオーダーするかは皆さん次第だが、個人的にはやはりサンデーを推したい。
量が多いなら1食ほど抜いて、寒いなら厚着をするなりホットなドリンクと一緒にサンデーを食べるべきだろう。マスカットの充実感がダンチだからだ。なんなら、生のマスカットを沢山食べるよりも満たされた感が得られるかもしれない。
ちなみに125店舗限定で、サンデーの上をいく「シャインマスカットの恵み(税込み1538円)」という隠しボス的なメニューもあるという。残念ながら筆者の行動圏内に実施店舗は無かったのだが、実を12粒も使っているそうだ。シャインマスカットへの渇望を抑えきれない方は、実施店舗に突撃してみてはどうだろう。