2021年7月21日、スシローで「夏の三大ネタ祭」が開始された。本サイトでは回転寿司マニアの情報網により、大とろが100円(以下、都市型店舗は20円プラス)、大切りうなぎ150円になり、松坂牛(300円)が登場することをいち早くキャッチ。以前の記事でお伝えさせていただいた。
とは言え、もちろん、上記記事にてお伝えした内容は祭の一部であり、フタを開けてみたらもっと多くのメニューが登場している。その中には未知のメニューも。そこで全部食べてみたのだが、結論から言うと「夏の三大ネタ祭」は大勝利キャンペーンであった。
・三大ネタとは
まず、夏の三大ネタ祭の「三大」が何を指すのかと言うと……
一つ、大とろ祭
一つ、うなぎ祭
一つ、肉祭
──の3つの祭からなっている。ゆえに、目立つのは値引きだけではなく、様々なうなぎ、肉系寿司の登場。てりやきハンバーグ(100円)、若鳥グリルステーキ(100円)、牛塩カルビなどのお馴染みのネタはもちろん……
うざく包み(100円)、すし屋のうな牛(300円)などの季節ならではなネタも。茶色いな。
・キャンペーン総評
しかしながら、茶色いものは大体ウマイというのもまた事実。本キャンペーン商品を全部食べた後も、その気持ちは変わらず、価格も含めてリピ率が高いメニューが多いように感じた。高級皿だけではなく、100円メニュー、150円メニューも厚めでバランスが良い。
個人的には、スシローのキャンペーンにはガチ回とお休み回があると思っているが、今回はガチ中のガチ。スシロー好き大勝利の内容と言えるだろう。
・優勝
というわけで、平均値高めのキャンペーンではあるのだが、中でも、私が食べた方がいいと思ったものは……
匠の一撃 鰻辛雷麺(ウーシンライメン)。
各分野の料理人とコラボして新しい味を作る「匠の一皿」の新メニューである本商品。匠の一皿自体は、冒険しすぎな時もあるのだが、今回のものは大当たりだ。
まずもって、鰻を揚げた鰻カツの時点ですでに勝っている。サクッとした衣の中から、ジューシーな柔らかさとコク深さがあふれ出す感じが技あり。
そんな鰻カツがボリューム感を演出しつつ、麺にまぶされた山椒風のピリ辛味と底にたまった濃厚な甘みのあるタレが味をつける。要はうな丼の味を台湾まぜそば風に作ったものなのだが、辛み主体のバランスになっているのだ。
しかし、それだけだったら味が濃すぎると感じたかもしれない。それほど舌に残る濃厚な味を、豪快にトッピングされたきゅうりがサラリと流してくれる。きゅうりウメェェェエエエ!
最初見た時は、コストカットなのかと思ったが食べて分かった。このきゅうりには意味がある。何よりも全体のハーモニーに一本取られた。
しかも、これ、スシローキャンペーンで登場する麺類にしてはそんなに高くない。魚介出汁の北海道味噌ラーメンや、ローストビーフまぜそばなど、これくらい凝っている麺類は大体380円のイメージだが、これは350円なのである。
・スシローらしさ
ちなみに、鰻カツのにぎりも登場しており、こちらも150円と中価格。基本的には素材の味勝負の寿司は価格がものを言う世界だと思うが、アイデアを武器にその壁に挑戦しているところにスシローらしさを感じた。鰻を揚げることで満足度も上げている。
邪道と思う人もいるかもしれないが、鰻カツは個人的には発明だと思うし、それだけではなく、アレンジメニューまで送り出したという点で鰻辛雷麺は表彰ものだ。この連休中に、スシローに行くことがあればぜひ食べてみて欲しい。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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