インスタントの……刀削麵だと? 私、P.K.サンジュンがイトーヨーカドーで “そいつ” を発見した際の率直な感情は「インスタントの刀削麵なんて斬新だね」程度であった。だがしかし、今は神様にこう言いたい……「出会わせてくれてありがとう」と──。
ズバリ、今回ご紹介する台湾産のインスタント刀削麺『真麺堂』はめちゃめちゃウマい! かつて品切れ状態が長く続いた「パクチーラーメン」と同等のポテンシャルを秘めていると断言しよう。こっち系が好きな人たちよ……必見である!
・刀削麵大好き
コロナ禍になる前は、月に1度のペースでお気に入りの店に足を運んでいた私、P.K.サンジュン。やや話は逸れるが、九段下の「センピンシャン」よりも美味しい刀削麵があったらぜひ教えてください。刀削麵、マジで好きなんです。
話を戻して「刀削麺」であるが、私がこれまで口にしてきた刀削麵は100%お店のもの。自分で作れないこともないんだろうが、手間やらコストを考えたら店で食べた方が店で食べた方がイイに決まっている。そもそも「インスタント刀削麵」なんて発想自体が皆無であった。
だもんで、イトーヨーカドーで『真麺堂』を発見した時は「ほう……?」と興味を引かれたが、一方で「無理でしょ(笑)」的な感情があったことも記述しておく。刀削麺はお店で食べるもの。刀削麺は職人さんが作るもの。場合によってはインスタント刀削麵なんぞ、刀削麺への冒涜になりかねない。
・インスタントになれるのか?
ところが知り合いの台湾マニアによると『真麺堂』の製造している「味丹」は、台湾ではかなり有名なメーカーらしい。さらに「向こうのインスタント麺は汁無しの方が多いし、大体おいしいよ」とのことだったから、もしかしたらワンチャンあるのだろうか?
正直、これがカルディなら軽い気持ちで「試してみっか」と思えるが、イトーヨーカドーである。それでも私は『真麺堂』を購入した。この時点でも「とはいえ無理なんでしょ(笑)」と内心思っていた自分に往復ビンタを喰らわせてやりたい。
・作り方がやや独特
さて、パッケージを開封してみると『真麺堂』の中身は非常にシンプルで「麺」と「タレ」だけの構成だ。麺は揚げ麺ではなく「乾麺」で、しっかりめにウェーブがかかっていた。で、作り方も簡単だがやや独特である。まず、
麺を4分間茹でたら……
湯切りをして……
鍋に戻してタレと炒める。
お湯さえ沸いていれば時間にしておよそ5分で「インスタント刀削麺」の完成だ。
そしてそのウマさに驚いた──。
・衝撃のウマさ
1番ビックリしたのは、刀削麺独特の “モチモチ感” が高いレベルで再現されていたこと。麺の長さこそ本物と違うが、むっちりとした食感は刀削麺に限りなく違いと言っていいハズだ。
さらにはタレもウマい! 今回購入した「香辣(シャンラー)醤油味」は、ピリッと辛めの醤油ダレと後から追いかけてくる山椒の風味が秀逸。日本ではありそうでなかなか無い “台湾の風” を感じる味わいだ。
お世辞にも「店で食べるレベル」とまでは言わないが、家で簡単にこのレベルの刀削麺が再現できるなら『真麺堂』のインスタント刀削麺はめちゃめちゃ有能なのではないだろうか? 刀削麵が好きな方にはたまならい商品と言えるだろう。
日本にどれくらいの刀削麵大好きっ子がいるかはわからないが、真面目な話「パクチーラーメン」くらいのブームになってもおかしくない。それほど『真麺堂』のインスタント刀削麺は衝撃的な商品であった。
というわけで、刀削麵がお好きな方は1度『真麺堂』をお試しいただきたい。私が発見したイトーヨーカドーでは1食205円で販売中であった。とりあえず10個まとめ買いします。マジでウマいから!
参考リンク:味丹企業(台湾語)
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.