おそらくではあるが、ここ数年の「ペヤング」で最も話題をかっさらったのは、2020年2月に発売された「ペヤング獄激辛やきそば」であろう。その辛さは地獄級で、翌年1月に発売された「獄激辛カレーやきそば」も鬼が逃げ出すほど辛かった。
これに気を良くしたのか、2021年4月19日から発売開始となったのが『ペヤング ハーフ & ハーフ W獄激辛』である。おわかりの通り先述の2商品が合体したペヤングであるが、ペヤングよ、ちょっと落ち着け。まさかお前ら、獄激辛が好意的に受け止められたと思ってないよな?
・まさかの合体
ペヤング史上……いや、カップ麺史上最凶の辛さを誇った「ペヤング獄激辛やきそば」と「獄激辛カレーやきそば」をあなたは召し上がっただろうか? 私、P.K.サンジュンは記者としての責任感で両商品を食べ切ったが、ズバリ「美味しい」とは1ミリも感じなかった。
食えないほどマズいわけではないが、また食べたいと思うほどウマくもない辛さに全振りしたペヤング。要するに辛味に対して旨味が圧倒的に足りず、以前の記事で私は「辛くていいからウマいもんを作ってくれ」と記している。
それなのに、獄激辛第3弾はまさかの合体──。おい、いい加減にしろ、ペヤング。話題になったのは好意的なリアクションばかりじゃない……辛すぎて食えなかったから話題になってんだよォォオオ! 食べ物としてギリ成立してねえんだよォォォォオオオオ!!
・ペヤングを信じろ
だがしかし、私はペヤングを愛し、ペヤングに愛された自称 “黒帯ペヤンガー” だ。ペヤングとその製造元である まるか食品には全幅の信頼を寄せている。もしかしたら「合体させたら超美味しくなっちゃった」なんて奇跡が起きている……のかもしれない。
というわけで、近所のコンビニで『ペヤング ハーフ & ハーフ W獄激辛(324円)』を購入し、実際に食べてみることにした。なお、私は辛さに強すぎるため、一般的な辛さ耐性の原田と砂子間(男性)と亀沢(女性)にも味見してもらったぞ。
作り方はいつもと同じだが「獄激辛」と「獄激辛カレー」のソースが2つ並ぶと、隠し切れない “W大ボス感” がある。スラムダンクで例えるなら、仙道と沢北が同じチームにいるようなものだろうか?
両雄は並び立つのか? 一口食べてみると……
辛ッッッ!
知ってたけど辛ッッッ!!!!!!!
んでもって……。
やっぱりウマくはない。
終了。
辛い、辛い、バカほど辛い。ノドを通り過ぎたペヤングが、胃袋の中で燃え盛っているのがわかるほど猛烈に辛い。加えて舌も永続的に辛く、くちびるも常にビリビリしっ放し。わかっちゃいたけど、やってくれたな……ペヤングよ。
・阿鼻叫喚
そして何より全く持ってウマくない。辛さに対しての旨味が圧倒的に足りないため、目の前にあるのは「ただただバカほど辛い麺のかたまり」だ。獄激辛同士を混ぜたところで、結局奇跡は起きていなかった。単に物量が増えただけである。
で、以下で試食してくれた3名のリアクションをご覧いただきたい。その場は修羅場と化した──。
原田
「いただきまーす……」
「あ、意外とイケるかも」
「うわぁぁぁっぁああああああ!」
亀沢
「食べたくないなー。食べたくないなー」
パクリ
「ングッッ」
「ウハハハッハハハッハハ!!!!」
砂子間
「気持ちで乗り切ります! いただきます!!」
「ゾゾゾ!」
「ブハッ!」
タッタッタッタ
バシャァァァァアアアア!
やはりと言うべきか「食べ物としてギリ成立していない」というのが今回の結論だ。どれだけ辛くてもイイ、なんならもっと辛くたって構わない。だがしかし「それでも美味しいもの」をペヤングには開発してもらいたいと心から願う。万が一、第4弾があるならそこを守ってくれよ。現場からは以上です!
参考リンク:ペヤング公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.