1都3県の緊急事態宣言は解除されたものの、飲食店の時短営業は続いており、飲食業界は依然厳しい状況が続いている。そんななかで、モンテローザグループのステーキ専門店「カミナリステーキ」がメニューを刷新していた。

たしかこのお店は「いきなり! ステーキ」のインスパイア系だったはずだが……。久しぶりにお店を訪ねると、メニューの幅広さに度肝を抜かれた! その内容に「意地でも店を続ける」という気概が感じられた

・当初はいきなりスタイルだったはず

カミナリステーキが誕生したのは2018年のことだ。当時いきなり! ステーキが急速に店舗拡大するなかで、モンテローザのステーキ専門店としてオープンし、東京・埼玉に3店舗を展開している。以前は、いきなりにならって鉄板でステーキを提供していて、メニューにも「ワイルドカミナリステーキ」というのが存在していた。


それが2021年2月頃にメニューを改定し、提供スタイルも鉄板から溶岩プレートに変更している


あれ? 溶岩プレートと肉塊の雰囲気、どこかで見たことあるような……


あ! 「やっぱりステーキ」だな!! いきなりインスパイア系からやっぱりインスパイア系に鞍替えしたのか!?


だがしかし、このお店のメニューはステーキだけではなかった。実はデリバリー・テイクアウトがメインの「からあげの鉄人」のメニューも提供しており、裏面にはからあげを中心としたメニューを豊富に揃えていたのだ。


ステーキ部門はたしかにやっぱりの影響を受けているが、からあげ部門は完全に別モノだ。むしろ、ステーキと一緒にそばを出す店は、あまりないはず。やっぱりステーキは沖縄そばを食べることができるそうだが、日本そばを食べられるステーキ店は、そうそうないだろう。つまり、カミナリはこの混合メニューで独自路線を歩んでいくつもりのようだ。

ちなみに単品メニューに玉子焼きまである。から揚げ専門店で玉子焼きを出すところといえば、「から揚げの天才」があるな。そのエッセンスも少し混ざっているのか……。


さらにさらに! 別メニューにモンテローザオリジナルの青汁もあった! もはやグループ内で提供している商品はブランドの垣根を越えて何でも売る。そんな姿勢が垣間見えてくる。


・まずはステーキ

今回私(佐藤)が注文したのはザブトンのステーキ200グラム(税別980円)。ステーキ・ハンバーグは基本セットにサラダ・ライス・スープが付いており、ライスは大盛り無料だ。

私はライスをナシにして、代わりに鶏つけそば(税別480円)を注文した。そうして出て来た品々がこちら。ステーキとつけそばの奇跡のマリアージュだ。ここでしか味わうことのできない組み合わせ。


さて、まずは肉から行くとしよう。上に乗った紙を取ると、脂で艶やかに光った肉塊が姿を表した。


ステーキはやはり目で楽しむものだよなあ。見ているだけで、ワクワクした気持ちを抑えきれないよ、うん。


レアの肉をカットして溶岩プレートにジュっ! と押し付け、自分好みに焼き上げるスタイル。やっぱりステーキと同じ提供方法だ。肉質はやや硬め、価格を考えると、まあ納得のクオリティといったところだろう。


・そしてそば

ここで一旦、ナイフとフォークを置いて、箸に持ちかえてそばを食べるとしよう。


まさかステーキをおかずにそばを食うことができるとは、思ってもみなかった。

つけ汁には鶏肉がゴロゴロ入っている。汁は意外とあっさりとしていて、夏場に食べたらより美味しく感じられるかもしれない。


2つのブランドを1箇所で運営するこのお店。イートインだけでなく、UberEATSや出前館などのデリバリーにも対応している。さらにお店の人も自ら配達に行くスタイルで営業している。

たとえ名前やスタイルはどこかと似ていても、「お店を潰さない、営業を続ける」、その姿勢が独自のメニュー構成を作り上げているのかもしれない。どうやら、モンテローザは総力を挙げて店を守りに行こうとしている

・今回訪問した店舗の情報

店名 カミナリステーキ高円寺南口駅前店
住所 東京都杉並区高円寺南4-45-9ビル名白木屋大同ビル1階
時間 11:00~21:00
定休日 なし

執筆:佐藤英典
photo:Rocketnews24