開脚に憧れる人は多いのと思う。書店に行けば、「〇日で180度開脚」「超カンタン、開脚できるストレッチ」などの本が多数棚に並んでいるのが、何よりの証拠である。
そういう私(佐藤)も開脚したい! 柔らかくなりたい! ポールダンスを始めてすでに5年目に突入しているのに、いまだに180度も脚は開かず、縦方向の開脚でも股が床には届かない。なぜ柔らかくならんのだ!
そこで有給期間を使って本気でストレッチに挑んでみたが、結果は理想とかけ離れたものだった……。しかし、挑んでわかったことがある。柔らかくならないのには訳がある。私と同じように開脚を目指す人に、「まずはコレを!」というものをお伝えしたい。とくに男性に参考にして欲しい。
・伸びないストレッチをやっていた
私がポールダンスを習い始めたのは2016年の12月だ。それまで運動経験はほぼゼロで、ストレッチとは無縁の生活を送っていた。この5年の間に身体を動かすことはもちろん、ストレッチも日課となった。最近は週3回のポール練習を行っており、3時間の練習のうちの1時間はストレッチに時間を割いている。
しかし最近になって、運動前のウォーミングアップ的なストレッチと、身体の可動域を広げるストレッチとでは、全然別ものであることに気が付いた。この2つを混同してしまっていたようだ。もっと早く気づくべきだろ、俺! これまではウォーミングアップのストレッチで、やった気になっていたのだ。
これでは伸びん! ということで、情報サイトや海外のアスリート動画を参考にして、脚の可動域を広げる開脚ストレッチを、この1カ月間続けてみた。
その結果……
3月末には床まで行くぞ! と思ったが、床と股の距離はまだ10センチ近くはある。自分なりには伸びた気がしてるけど、1カ月精一杯やっても床に着かなかったので、このペースだと1年後もまだ床に届かないかも……。
横開脚の方は、より深く前屈できるようになって、顔面が床に着くようになったけど、脚の角度は4年前とほとんど変わっていない。開脚できてない……。
骨盤が前に倒れて。前屈は深くなってるけど、開脚の角度は初期と変わらず160度程度だろうか……。
・カチカチのゴムみたいなもの
なぜ開かないのか? その理由は、関節まわりの筋肉が動かないからではないか? と自分なりに感じている。たとえば、長くて太目のゴムの棒があったとする。長年放置されてカチカチになったゴムだ。これを自在に伸び縮みさせるために、まずは何をするべきだろうか?
両端をもっていきなり引っ張っても伸びない。カチカチのままだ。まずはほぐしたり、お湯につけて温めたりするだろう。筋肉もそれと同じで、硬いままでストレッチしても効果はないようだ。
少なくとも私は自分の身体がその状態に陥っている気がする。たとえストレッチが日課だったとしても、カチカチのままを伸ばそうとしてもあまり意味がないようだ。
・まずは動かすところから始めてみよう
そこで今後は、まず可動域を広げるために動かすことから始めたいと思う。今年こそ開脚! と思っている皆さんにも参考にして欲しい。いきなり開脚ストレッチをするよりも、動くようにすることから始めると良いだろう。カンタンなほぐすストレッチを4つ紹介しよう。
1.足首をほぐす
腿裏・脚裏が硬い人の多くは、足首がガチガチの場合が多い。立ち仕事や外まわりの多い人は特に、足首が曲がらなかったり、その影響で腿裏が伸びなかったりする。まずは、足首を手で回してほぐすことから始めると良いだろう。
2.ふくらはぎ・腿裏を手でほぐす
足首と同じく、ふくらはぎや腿裏が張っていると伸ばすことが難しい。あまり力を入れずに優しく手でもみほぐすと良い。風呂のなかでやると気持ちイイ。
3.脚の付け根を手で揺らす
脚の付け根を手で持ち、前後に揺らす。脚が持ちにくかったら、パンツを掴んで揺らしてもOK。立ち仕事だけでなく、1日中座りっぱなしでも脚の動きは鈍るので、付け根を揺らして動きやすくしよう。
ちなみに筋肉が硬くなるのは、長時間決まった姿勢を維持することも要因にある。その部位の筋力が衰えて動かしづらくなる場合もあるので、デスクワークの人は1時間置きに立った方が良いとされている。
4.立った状態で、脚を外から内に、内から外に回す
バレエダンサーが「バーレッスン」でやる動きの1つ。立って、片方の脚を外から内、内から外に回す。不安定なら壁や机に手を置いても良い。脚の付け根からしっかりと回すように意識して欲しい。
これらを踏まえて開脚ストレッチを実践すると、伸ばしやすくなるだろう。不慣れな人はあまり無理をせず、できる範囲でストレッチするように心がけよう。そして私は思う、開脚とダイエットに近道なし! ゆっくりじっくり取り組むことをオススメする。
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24