2019年はタピオカの一大旋風が巻き起こっていた。1年を経た今、そのブームはかなり落ち着いてきている。新型コロナウイルスの影響がなければ今年も大いに盛り上がっていたかもしれないが、実はその裏で台湾茶の業界が熱くなりつつあるのをご存じだろうか。

台湾茶の有名店はいくつかあるが、あのスシロー(スシローグローバルホールディングス)も参戦していたのだ。スシローは台湾のお茶ブランド「シェアティー」と合弁会社を設立して、2020年8月にシェアティー1号店を新宿にオープンしているのである。“ティー版のスタバ” を目指すというビジョンを掲げているそうなのだが、はたしてその実力はいかに!?

・ゴンチャが先行している

台湾茶といえば、日本では「ゴンチャ」がもっとも知られるブランドの1つである。ゴンチャは世界に1300店舗以上を展開するブランドで、国内ではすでに北海道から沖縄まで全国に90店舗以上出店している。

一方のシェアティーは世界で500店舗以上を展開しているも、国内はいまだ都内に2店舗のみ。ゴンチャにかなり先行されているなかで、一体どんなお茶を提供して勝負しているのだろうか? 新宿マルイ本館1階の店舗に行った。


・タピオカはオマケ

メニューは大きく分けて3種類。ウーロンティーや鉄観音ティーなどの「ブリュー・ティー」。お茶とミルクを合わせた「ティー・ラテ」。そしてお茶に果物を加えた「フルーツ・ティー」である。タピオカミルクティーもあるが、1種類のみ。タピオカはあくまでもオマケのようだ。サイズはM・Lの2種類。甘さは無糖・標準・甘めの3段階から選ぶことができる。


何を選んだら良いのかわからなかったので、お店の人にオススメを尋ねたところ、レモンモヒーティー(税別600円)とのことだったので、それを飲んでみることにした。


・夏には最高のフルーツティー

季節柄、ホットが飲みたいところではあったけど、あいにくフルーツティーにはホットがなかった。ブリュー・ティーとティー・ラテ、タピオカミルクティーにはホットがある。


カットレモンが浮かんでいるので酸っぱいかな? と思ったら、全然酸っぱくない! かなり爽やかだ。ミントの香気もあいまって、清々しいのど越しである。砂糖も入っているので、かき混ぜるほどに甘みが強まってくる。夏だ! この味は夏のものだ。自宅で過ごした2020年の夏が脳裏によみがえる!


ストローで勢い良く吸い上げると、刻んだレモンが口のなかに飛び込んでくる。これまた食感も楽しい。気だるい時にコレを飲んだら、パッと目が覚めそうだ。う~ん、気分が上がる味!!


・お茶のスタバになれるだろうか?

さて、スタバになれるかという点について少しだけ。やはり分かれ道となるのは、コーヒーよりもお茶を選んでもらうことにある。コーヒー文化の牙城を崩すような何か強いポイントが必要となるだろう。

スタバはとてつもない存在だと思うが、やるからには目標が大きいのは当たり前。今年は大変な年だっただけに店舗数こそまだ少ないが、きっとこれから増やしてブランドを浸透させていくに違いない。来年、シェアティーの立ち位置はどうなっているだろうか?

・今回訪問した店舗の情報

店名 シェアティー 新宿マルイ本館店
住所 東京都新宿区新宿3-30-13 新宿マルイ本館 1F
時間 11:00~21:00 日・祝日11:00~20:30
定休日 なし(施設に準ずる)

参照元:シェアティーBusiness Journal読売新聞ゴンチャ
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24