いまやすっかり全国に定着した感のある「朝ラー」文化。一説によると静岡県藤枝市や福島県喜多方市から広まり、早朝から、あるいは夜通し仕事をする農家や工員のための朝食だったらしい。
そして福島生まれのラーメンチェーンといえば幸楽苑! 最近は店舗限定の食べ放題でも話題だ。
東北から関東にかけてはおなじみのチェーンだが、もとは創業者が会津若松市で営んでいたわずか6坪の食堂が前身なのだそう。そんな幸楽苑で、朝メニューが始まっていることをご存じだろうか。朝しか食べられない、レアな「しじみ」ラーメンや、お粥があるのだ!
・セットは6パターン
朝限定メニューは、主食2種 × 汁物3種の組み合わせで、全6パターンになっている。まずは主食を「ハーフお粥 or 玉子かけご飯」から決めよう。中華圏では一般的だろうが、日本の飲食チェーンのモーニングでお粥が選べるのは珍しいと思う!
続いて汁物を「野菜スープ・ハーフ野菜らーめん・しじみエキス入り醤油らーめん」の3種から選ぼう。最も胃に優しいと思われる「野菜スープ」にすると、なんと税込400円だ。
・お粥セットB(税込500円)
まずは朝食らしい、お粥セットB(ハーフ野菜らーめん)をご紹介。
ラーメンはハーフなので小鉢サイズだけれども、野菜がたっっっぷり。ネギやキャベツがシャキシャキしている。
透明スープの優し~い塩味で、寝起きでもするっと食べられる。それでも重すぎる……という場合はセットAの「野菜スープ」にするとよいだろう。
ハーフお粥には刻んだチャーシューが入っている。チャーシューにはしっかり味がついているので、その甘塩っぱさをおかずにして食べる感じ。
セットにはメンマと小松菜のおひたしつき。こちらもシャキッと歯ごたえが残り、醤油味でさわやか。
月見玉子(税込110円)を追加して、お粥バージョンTKGにしちゃってもいいと思う!
・朝定食C(税込600円)
続いて白米の朝定食C(しじみエキス入り醤油らーめん)をご紹介。
ラーメンは、この時間帯しかメニューにない「しじみエキス入り醤油らーめん」だ。これはレアでは?
スープをすすると、透き通った醤油スープだが、たしかに磯の風味が広がる。というか、かなり明確な「しじみ味」!
さっぱりして美味しい。朝にぴったりの気がするのは、みそ汁のイメージがあるからだろうか。これはもしや、二日酔いにはしじみがいいという飲み会明けを想定しているのか?(飲酒前でないと効果がないという説もあり。)
玉子は生ではなく、半熟状態だ。醤油をたらしてどうぞ!
おひたしの小皿がつくのは「お粥セット」と同様。なお、お粥・らーめんは単品400円(税込)でも注文できる。いずれも時間帯限定だ。
・実施は347店舗
一部店舗から始まった朝メニューだが、順次拡大しており実施は347店舗(2020年11月17日時点)。オープンから10時45分までの提供だ。
個人的な感想なのだけれど、会社などに勤めていると平日に朝からモーニングなんて余裕はない。必然的に休日の朝、ということになるのだが、休日は休日でついつい遅寝・遅起きしてしまう。わざわざ起きて着替えて交通機関を使って……という気力なんてわかない。
その分、たまに飲食店でモーニングを楽しむと、1日が早く始まったような、すごく得した気分になる。労働者の朝食から始まった「朝ラー」、いかがだろうか?
参考リンク:幸楽苑
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.