真っ赤な缶が目印の『味覇(ウェイパァー)』に “青バージョン” が仲間入りしたことをご存知だろうか。ウェイパァーに代表される『中華だし』は、中華料理の味をほぼ決める言っても過言ではない存在だ。『青缶』に寄せられる世間の期待は計り知れない。
『赤缶』が鶏骨や豚骨ベースであるのに対し、『青缶』は海鮮風味とのこと。まだ流通が少ないとみえてなかなか発見に至らなかったが、スーパーで中華食材コーナーをチェックすること数カ月……ようやく青色に輝く『海鮮ウェイパァー』見つけたぞォォォォァ!!!
・味の王様
赤缶と青缶のフタを比較してみると、「ウェイパァー」「味覇」といった表記の違いはあれど、デザインはほぼ同じである。ところでウェイパァーのキャッチコピーは “味の王様” だが、パッケージで「ニイハオウ!」と微笑むメガネのオジさん、彼が味の王様なのだろうか?
成分表示を見ると青缶の方がやや低カロリー。また炭水化物が少なくタンパク質は多めのようだから、赤缶に比べてほんの少しだけダイエット向きといえるだろう。ただし塩分は高めだから注意な!
例えば「湯200ccに対してウェイパァー4g」など、食材に対する使用量は赤缶・青缶ともに同じである模様。
これまでに培ってきた分量の感覚そのままでイケるのはありがたい。それじゃ、さっそく青缶をオープンしてみることにしよう!
パカリ! はじめまして青缶…………
クッセェ!!!!!!!!!!
・市場のニオイ
青缶から強烈に放たれる香りを分かりやすく説明すると、ズバリ “アジアの市場のニオイ” 。それも新鮮な生魚だけでなく乾物や薫製、生きた動物なども扱うタイプの市場……! 日本でいえば中華街の中国食材店の匂いにかなり近い気がする。
ウェイパァーの匂いってこんなに強烈だったっけな……!?
試しに赤缶も開けてみたが、こちらは美味しそうな中華風味がほのかに漂うのみだ。やはり青缶の放つ強烈な “アジア臭” は、同じウェイパァーと思えぬ仕上がり……!
・中華料理作ってみた
とりあえず青・赤それぞれのウェイパァーを使って『チャーハン』『もやし炒め』『スープ』の三品を作ってみることにした。
味噌のごとく色が濃い青缶にやや躊躇するが、キッチリ赤缶と同じ分量を投入しておこう。
見た目で判別しづらい『チャーハン』『もやし炒め』に対し、『スープ』は色が違うので一目瞭然である。
・徹底比較
3品それぞれを食べ比べてみると、青と赤の違いは想像していたよりも明らかだった。赤缶が “万人受けする日本の中華” であるとするなら、青缶はより “本場の中国料理” に近い感じ。具がハムとネギだけとは思えぬほど、メチャクチャ “海鮮” している……
……と、思うんだけどなぁ? いかんせん自分で作った料理であるため、先入観がないかと言われれば自信がないな……。
よって、ここはどちらが海鮮味かを隠したうえで、当サイトの原田記者に2つのチャーハンを食べ比べてみてもらうことにした。彼は当サイトのグルメ検証企画において、ことごとく正解を外し続けている確かな『貧乏舌(びんぼうじた)』の持ち主だ。
匂いだけでもスグに分かりそうな気がするけど……どうだろう?
相当悩んでいる様子だ。
慎重に2つを食べ比べる原田記者。
「これ(海鮮)………………のほうが、味が濃いよね?」と、探るような目でこちらを見つめる原田記者。ここは男らしくキッパリ答えてほしい。
果たして彼の出す答えは……?
原田「こっちが海鮮!」
残念! そっちはスタンダードウェイパァー(赤缶)でしたー!
・だが違いは明らか
2分の1の選択を見事にハズした原田記者。しかし続く『もやし炒め』では、迷うことなく正解を言い当ててみせた。
彼いわく「青缶のほうが味が濃くて中華っぽい」とのこと。この結果から “海鮮味に気づくかどうかは個人差があるものの、双方の味の違いは明らか” であると言っていいのではないだろうか。
またウェイパァーを湯で溶いただけの『スープ』に関しては、さすがの原田記者も「甲殻類の味がする」と見抜いたようだ。海鮮の味を全身で感じたい人は、まずスープにトライしてみるといいだろう。
現在のところ『海鮮ウェイパァー』を取り扱う店舗はまだ少ないが、『赤派 vs 青派論争』が巻き起こる日も近いかもしれない。ちなみに私は「料理なら青、スープなら赤」派かなぁ? みんなも見つけたら即ゲットしてくれ!
Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.