焼肉業界は1人1台のロースターを世に広めた「焼肉ライク」の1人勝ち……。と思ったら、どうやらそうでもないらしい! ひそかにその牙城を崩す構えの店が増えつつある。
たとえば、東京・吉祥寺の1人焼肉に対応している「焼肉定食やまと」がそうだ。実際に行ってみると、仕組みはライクとほどんと一緒! それでいて肉の質が良い。ライクの存在を脅かす可能性も否めない……。
・仕組みがほぼライク
お店を運営するのは、全国に外食店舗200店以上を展開する「株式会社ケンコーホールディングス」である。2018年に巣鴨に1号店を、2019年に吉祥寺に焼肉定食やまとの2号店をそれぞれオープンさせている。同社には「老舗・食肉卸販売業やまとグループ」があり、そこで培ったノウハウをこのお店に活かしているそうだ。
カウンター席に座ると、見える景色がかなり焼肉ライクしている。というか、ほとんど同じだ。埋め込み型のロースターがあって、引き出しに箸とトングがあって、卓上に調味料が備えられている。唯一違うのは注文用のタッチパネルが設置されていないことくらいだろうか。
メニューを見ると、肉は牛のみで鶏も豚もない。さすが精肉店直営だ。定食メニューは1000~2000円の価格帯で設定されている。価格帯も焼肉ライクに近い。
・肉がいい
定食にはご飯・キムチ・スープが付いている。開店から17時半まではご飯大盛り無料。以降は+30円だ。今回私(佐藤)は、牛タン葱塩 & ハラミ定食(ご飯普通:200グラム 税別1490円)を注文した。
肉を見てすぐに思った。ライクより良いかも……。
ライクの肉は薄くスライスされているの対し、こちらは分厚くカットされている。同じグラム数で比べた場合、食い応えがあるのはやっぱり厚い肉ということになるんじゃないだろうか。そうすると、こっちの方が良い気がするんだよねえ……。
・ライクは大丈夫か?
実際に食べてみると、肉1枚1枚の満足度が高い。
好みの問題なのかもしれないが、私はこっちの方が好きだ。薄い肉を何度も焼くより、厚い肉を1枚ずつ焼いている方が、手間が少なくて済むし……。やっぱり厚い肉の方が食い応えある気がするんだよ。薄いとすぐに焦げ付くしさあ。
もしも焼肉定食やまとが店舗を拡大したら、ライクにとって強敵になるに違いない。ちなみにこの吉祥寺のお店のすぐ近くには、焼肉ライクの吉祥寺店がある。ついでにいきなり! ステーキもある。このエリアは肉の激戦区になってしまっている。はたして生き残るのはどのお店なのか? いずれにしても、1人焼肉戦争はますます激化しそうだ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 焼肉定食やまと 吉祥寺南口店
住所 東京都武蔵野市南町1-11-1 1階
時間 11:00~23:00