回転寿司チェーンの「くら寿司」が、2020年10月9日から11月5日までの期間限定で、愛媛県宇和島産の養殖真鯛を使った『絆真鯛塩〆炙り』(1貫税抜き100円)を販売する。この真鯛には、「くら寿司」にて恒常で提供されている真鯛とは違った背景がある。

産経新聞や食品産業新聞社によると、この真鯛は「くら寿司」がコロナ禍で苦境に立たされた養殖業者を助けるために買い上げたもの。しかも200トンも。なんというイケメンムーヴ。しかも、京都の料亭などに出荷される予定だった真鯛だという。ん? 待てよ? つまり、料亭行きなクオリティの真鯛を1貫100円で食えるってことか? 行くしかねぇぇぇえええ!!

・真鯛

ヒエラルキー最下層の暗がりを這いずる筆者のような低級庶民にとっては、「京都の料亭」で真鯛を食べられる可能性よりも、三輪車で月まで行って帰ってこれる可能性の方がはるかに高い。しかしくら寿司の100円の寿司ならそれなりに手が届く。

早速やってきた「くら寿司」にてまずは2皿オーダー。1皿につき1個提供され、税抜き100円。


ちなみに、「くら寿司」には普段から別に「極み熟成 真鯛」が存在する。こちらは1皿につき2個で税抜き200円。寿司1個当たりの値段はどちらも税抜き100円だ。違いが気になるのでこちらもオーダー。


・タレと炙り

まず目につく違いは、恒常の真鯛はタレが塗られているのに対し、絆真鯛は何も塗られていないことか。また、どちらも皮付きだが、絆の方は皮の辺りが炙られているのがわかる。



サイズや厚みはどちらも同じくらい。


・味の違い

では味の違いも見ていこう。まずは恒常を何もつけずにそのまま食べてみると、最初に来るのは甘みだった。そして噛むとうま味を感じる。肉質は柔らかい。塗られているタレの味は些細すぎてよくわからなかったが、とりあえずウマい。でもわさび醤油が欲しいところ。

続いて絆真鯛を何もつけずに食べてみよう。商品名に「塩〆」と入っている通り、最初に感じるのはほのかな塩気。肉質はコリコリしていて歯ごたえがある。噛むと鯛らしいうま味と甘みを塩気の向こうに感じる。また、炙られた皮の辺りからは香ばしい炭っぽい香りがする。こちらもウマい。割とそのままでもイケる

なるほど、これは確かに恒常の鯛とは違う仕上がり。絆真鯛は塩とワサビで食べるとウマいらしいのでそれも試してみたところ、元から効いていた塩気がより明確なものとなり、ワサビの清涼感もいい感じのアクセントになる。食べやすさが加速する。辛口の日本酒との相性も良さそうだ。

ちなみに絆真鯛と同時に「旬の極み 本ずわいかにVSとろフェア」も始まっている。気になったので、目玉と思われる特に1皿1個200円の『特大本ずわいがに』と『熟成 大とろ』を試してみたところ、『特大本ずわいがに』は無限に吸いたくなる瑞々(みずみず)しさと濃厚なカニフレーバーを有しており……


『熟成 大とろ』は口に入れた瞬間に光の速さで溶けて消え去る無限の柔らかさを有していた。


これらも是非食べておくべき一品(大とろは10月11日まで)だと思う。しかしやはり今回のメインは絆真鯛だろう。


他も美味いが、絆真鯛のさっぱり感とコリコリした食感は、永遠に食っていられそうな感じがする。1個100円なのもいいし、絆真鯛を主食に他の寿司をおかずにして食うのもアリだと思えるクオリティだった。是非近所の「くら寿司」にて食べてみて欲しい。

参照元:くら寿司産経新聞食品産業新聞社
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.

▼実は初めての「くら寿司」体験だったのだが、恒常でフグが2個200円で食べられる回転寿司屋はやっぱり凄いと思う