庶民の味方カップヌードル。言わずと知れた日清食品のエースだ。口の中がカッカッするようなスープと、ちぢれ麺、そして謎肉……普通に食べているがよく考えると、その味は圧倒的なオリジナリティーに満ちている。カップヌードル以外にカップヌードルなし。
と、私(中澤)は勝手に思っていたのだが、コンビニオリジナルのカップラーメンにカップヌードルに激似のヤツがあった。しかも、約30円安い上にノンフライ麺。「コスパも意識も高いカップヌードル」とでも言うべきオリジナルラーメンの名は……
ローソンセレクト「芳醇しょうゆラーメン(税込150円)」だ。元から麺にまぶされた粉末スープに、食べる前に液体スープを混ぜて完成する味はほぼカップヌードル。
前述の通り、麺は違うが、逆にノンフライ麺のあっさりした味はそこはかとなくヘルシーさを感じさせ、これはこれでマッチしている。カップヌードルはちょっとジャンクすぎると感じている人はぴったりかもしれない。
あとは、スープの味も具も驚くくらいそっくりだ。カップヌードルみたいな卵も入ってるし、なんなら謎肉まで入っている。
・似ている理由
なぜ、ここまで似ているのか? こんなに似せてしまって大丈夫なのか? その謎の答えは、パッケージの背を見ると分かった。製品詳細欄に以下の内容が記載されていたのである。
「製造所 日清食品株式会社 静岡工場」
なんと製造が日清食品だったのだ。そりゃあこれだけ同じにもなるか。と一瞬納得しかけたが、ファミマの「コク旨中華そば(税込142円)」も日清食品の下関工場で作られていた。
・明確な違い
とは言え、こちらはコンビニ3社の醤油ラーメンでもカップヌードルの味からはむしろ遠い方である。コク深いフライ麺に絡む醤油の甘みを感じるスープの味は、どちらかと言うと町中華のようだ。
食べ比べると、ファミマは普通の醤油ラーメンで、ローソンはカップヌードル味という感じ。どちらが良いかは好みによるだろうが、同じ日清食品で作られた醤油ラーメンでも各コンビニで明確に色が違う。
・コスパ最強なのは
一方、純粋にコスパが良いと感じたのはセブンイレブン「スープが決め手中華そば(税込138円)」である。これもノンフライ麺だが、生麺のようにモチモチツルッとしていて優しいスープの味は町中華系。
そう、スープの味自体はファミマに近い。が、セブンのカップラーメンは麺とのバランスが非常に良いのである。ローソン、ファミマと食べ比べると、1つだけ店の味のようなクオリティー。この味が最安138円はコスパ最強だと思う。ちなみに、製造所は明星株式会社神戸工場だった。
・個性派揃い
それぞれに色のあるコンビニオリジナルカップラーメン。カップヌードルの味を安く味わうならローソン、麺の味に強さを求めるならファミマ、コスパならセブンイレブンと人によって勝者が変わってくる。同じ種類でありながら、これほど個性的な色分けがされているのは天晴と言う他ない。目的によって使い分けるのが吉だろう。
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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