すでに各所で報じられている通り、非常に強い台風10号「ハイシェン」が現在、日本の南の海上を北西に向かって進行中だ。沖縄や奄美、九州に接近または上陸の恐れがあるため警戒が必要である。

気象庁によると、台風10号は明日5日の6時には「猛烈な」勢力となる見込みで、その予想中心気圧はなんと920hPa。さらに18時時点で915hPaという恐ろしい数値が発表されている。と言っても、これがどれくらいヤバイ事態なのかピンとこない人もいると思う。そんな時は、台風を宇宙からとらえた画像を見れば一撃である。

・迫りつつある台風

沖縄や奄美、九州に接近中の台風10号。6日午後から7日にかけては九州に接近または上陸する恐れがあり、ウェザーニュースによると中心付近の最大瞬間風速は60~70m/s程度で、過去最強クラスだという。報道でよく耳にする特別警報級の勢力というヤツだ。

18時50分時点の気象庁の予報では、もっとも10号の勢力が強くなるのは明日5日の18時頃。中心気圧915hPa、中心付近の最大風速55m/s、最大瞬間風速80m/sという文字通り猛烈モンスターである。

・宇宙から見た台風

これだけ聞いてもまだ危機感を持てない人は、10号の姿を実際に見てみるといいだろう。情報通信研究機構「NICT」が公開している『ひまわり8号リアルタイムWeb』では、気象衛星ひまわり8号からの映像がリアルタイムで配信されているぞ。画面が暗くなる直前の本日17時までさかのぼってみると……


とんでもない事になっているのがよく分かる。


日本列島の南の海で渦を巻く「ハイシェン」。台風の中心にできる空洞部分のことを “台風の目” と呼ぶことは有名だが、これはもはや目なんていうレベルではない。まるで地球に穴でも開いてしまったかのようではないか。

小さな島ならすっぽり入ってしまいそうな巨大で不気味な目を前に、根源的な恐怖を感じずにはいれない。その中心がどのような状態になっているのか興味は尽きないが、10号がちょっと普通の台風ではないことがこれでお分かりいただけるはずだ。


・早めの対策を

大事なことなので繰り返すが、台風10号は沖縄や奄美、九州に接近または上陸の恐れがある。雨風が強まる前に出来るだけ早く対策を済ませよう。「まだよくない?」と油断している人は、どうかあの台風の目を思い出してほしい。

参照元:ひまわり8号リアルタイムWeb気象庁ウェザーニュース
執筆:お天気観測者・あひるねこ