坂本龍馬と肩を並べる「高知県のスター」とは、言うまでもなくカツオだ。しかしカツオの知名度は魚類トップクラスであるにも関わらず、「ポン酢か醤油」以外の食べ方が思い浮かばないという人も多いのではないだろうか。
そんな現状を打破しようと頑張っているのが当の高知県。公式サイト『高知家の○○』を覗いてみると、カツオの佃煮、串焼きにハンバーガーなど様々なカツオ料理が公開されている。どれもメチャおいしそうだ。あ〜ぁ、行きたいな〜、高知!
高知県「その程度のアレンジで終わる気はないぜよ」(”ぜよ”ってほとんど使わないけど)
・家族が欲しい人に朗報
「高知県は、ひとつの大家族やき」をスローガンに掲げ、高知県が行っているのが『高知家プロモーション』である。お酒好きというイメージのある高知県民は「初対面でもいきなり心のなかに入ってきて、大家族のような付き合いをする」という県民性を持つそうだ。
つまり『高知家』とは「高知に関わった人はみんな家族だよ」ということを言っているようで、「家族が欲しい」と悩んでいる人たちに今すぐ教えてあげたい。”食べ歩きスト” という謎の肩書きを持つ重鎮美食家マッキー牧元さんも、そんな高知家の一員とのこと。
マッキー牧元さんは東京出身ながら高知の魅力に惚れ込み、高知のお店や生産者を数多く訪ね歩いているそうだ。ちなみに私は鳥取出身だが、県知事が鳥取出身じゃないと知ったときは驚きと共に感謝の気持ちが芽生えたものである。県外の人が地元を好きになってくれるのって、嬉しいよね!
そんなマッキー氏は、公式サイト『高知家の○○』内において「高知満腹日記」というグルメ記事を執筆している。今回その連載が100回目を迎えた記念に、張り切りすぎてカツオを使ったレシピを4品も開発しちゃったのだという。
おまけにそのレシピの詳細を動画で無料公開しているのだから、さすが土佐の人たちは気前がよい。どれどれ、まず最初のレシピは「イタリア風カツオのカルパッチョ、アボカドとマンゴーとの出会い高知家」………………って料理名なげぇな!!!
・まっこと不安
レシピ詳細は公式YouTubeをご覧いただくとして、このレシピ、とにかく材料のチョイスが尋常じゃない。
まず下ごしらえしたカツオを調味料に漬け込む。ここまでは全然想定内だ。
アボカド……も、まぁアリでしょう。
そこへカシューナッツ! マジか!
ここでまさかのマンゴー登場に戸惑いを隠せず……
最後のコーヒーパウダーに至っては、もうコメント不可能だ。
・カツオ維新
それらを平気な顔してひとつの皿に盛り付けるマッキー氏。「おい、大丈夫かよ……」という気もするが、この方じつは料理評論家でもあり、 “年間の外食600回” という相当な美食家なのである。それも、美味しいものをいただくだけではなく、どうすればもっと美味しく食べられるのか自ら追求しているのだ。
つまりこの「イタリア風カツオのカルパッチョ、アボカドとマンゴーとの出会い高知家」は、かなり計算して作られたレシピ。騙されたと思って食べてみる価値は大アリなのだ。
「カツオとマンゴーとコーヒー」と聞いてビビっていたものの、実際に完成品を見てみるとメチャおいしそうに見えてきたな。よぉ〜し! 生カツオを食べに高知へ行っちゃうか!?
……と言いたいところなのだが、コロナ禍でなかなか旅行もしづらいのが現状である。今回の企画はカツオ料理を食べて地元の気分を味わってほしい、という高知家の計らいでもあるようだ。さすが土佐の人たち、粋だねぇ……。
他にも、「上海風カツオの刺身 海と森の高知家」「ナポリ風カツオのカリカリパスタ高知家」「夏を乗り切るカツオのプッタネスカ風冷製パスタ高知家」が公開されているのでぜひチェックしてみて欲しい。上海なのか高知なのか、海なのか森なのか?ナポリ風?プッタネスカ風? 謎はさらに深まるが……また高知へ行ける日を待ちながら、自宅でカツオ料理にトライしてみるのも面白そうだね!
動画はこちら
参考リンク:高知の旬情報発信中「高知家Twitter」
Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.