魚が食いたかった。美味い魚。割と肉は手軽に摂取できるのに、美味い魚。それもマグロとなると、なかなか近所で良いモノを見つけるのが難しい。寿司屋に行けばよかったのかもしれないけど、外出自粛中はなかなかねえ。
幸いにして、私(佐藤)の暮らす東京・中野には、とても良いお店が存在している。その名も「マグロマート」だ。ここのテイクアウトメニューのマグロチラシ(1800円)が素晴らしいので、ぜひとも紹介させていただきたい!
・容器がイイ!
まずマグロチラシの何が気に入ったか? 私は容器がとても気に入った。近年あまり見ることがなくなった、竹の皮を編んだモノになっている。自分が昔話の登場人物にでもなった気分だ。
できればこの容器、洗って再利用したかったが、軽く洗った程度では魚の匂いを取れず仕方なく処分した。天然素材なので、もえるゴミに出せるのはちょっといいかも。
もし本当に再利用するのであれば、一度キレイに洗って何日か日陰干しをした方が良さそうだ。ただ、外に干すと近所のノラ猫が匂い嗅ぎつけてきそうなので場所を選んだ方がいいだろう。
・中身には脳天・中トロ・赤身・漬けマグロ!
フタを開けると、そこにはマグロがびっしり! ああ~ん、こういう景色をずっと見たかったしんよ~!! 美味しい魚の目にして、幸せ感じたかったしんよ~! ……おっと、思わず興奮してクロちゃんみたいになってしまった。とにかく、本当に美味しい魚を目にするのは、久しぶりだな。
並んでいるのは左からマグロの脳天・中トロ・赤身・漬けマグロである。購入時に説明をしてもらえたあたり、日によってご飯の上に並ぶ部位は異なるようだ。個人的には何が並んでいても喜ばしく思う。美味ければ、何でも大歓迎だ!
ひと切れひと切れ、どの部位を食べても心満たされるものがある。特に中トロの脂の美味さと言ったら、筆舌に尽くしがたいものがある。口に入れた瞬間にほのかな甘みを口中にふわりと広げ、そして何事もなかったように溶けて消えてしまう。まるで、通りすがりに善いことをしたスーツ姿の紳士が、「名乗るほどの者ではありません……」と颯爽と立ち去っていくみたいじゃないか。せめてお名前だけでも!
これでご飯食えない訳ないんですよ。チラシなので、ご飯はもちろん酢飯。マグロの甘さと酢飯の酸味がマッチして、ご飯が無限に食える気がしてくる。無限は大げさだけど、そんな心持ちにさせてくれるのは本当なんだよ。
・どこにあるの?
ちなみにお店は、新型コロナウイルスの影響前から予約困難なマグロ専門店としてよく知られていた。もともとは中野区弥生町に2011年に誕生し、2012年に薬師あいロードに移転。それからリニューアル&移転を繰り返し、2019年8月に今の場所、中野ブロードウェイの東側、ふれあいロードで営業を開始した。2020年6月1日より店内営業を再開すると共にテイクアウトにも対応している。
なお、テイクアウトは予約可能。席予約も20時まで受け付けている。近くに足を運んだ時には、チェックしてみて欲しい。まさにマグロ天国や!
・今回紹介した店舗の情報
店名 マグロマート
住所 東京都中野区中野5丁目50−3
営業時間 11:30~20:00
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24